昼下がりの駅前風景
2021-04-19
2023-06-16
32603
昭和45年頃、左手前に消防署。正面にズリ山、栄町商店街。
やっぱり人々が写っている大夕張がいい・・・。
買い物かごを下げたエプロン姿のおばさん達がなつかしい。夏の太陽が照りつける日の昼下がり、遠方に見えるアスファルトの端がゆらめき、そこには逃げ水が出来きている,
逃げ水を追いかけた道路を、時々走り来る自家用車。
昭和40年代、それにもましてよく走っていたのが太い材木を積んだトラックだった。この写真にも見えている。
官行の方から切り出した大木を何本も積んだトラック。
そばを通ると、その荷台にかかるチェーンが余りにたよりなく、今にも切れはしないかと、子供心に怖れ、恐怖を感じた。
今では見られなくなったが、トラックには後ろのバンパーの下に金属製のチェーンが取り付けられ、引きずって走っていた。
電気を逃がすためと、言われていた。『ならカミナリがおちても大丈夫ナンだな』と当時は、そんなことをちっちゃな頭で真剣に考えていた。何しろこの世で恐ろしいのは、「地震・カミナリ・火事・おやじ」と教えられてきた世代である。
荷台に木材を積みあげたトラックの大きさと相まって、 砂埃を巻き上げながら、その金属製のチェーンが、ジャラジャラという音を立てて走る様は、とてつもない威圧感を感じたものだった。
消防署の建物の手前、工事中のところに横断歩道がある。
ここには、昭和44年ころ、当時増えつつある自動車から歩行者を守るために、歩道橋が完成した。
竣工時には、鹿島小学校の在校生が渡り初めをして盛大に完成を祝った。
白黒写真に色をつけることでより現実的に、そして今もなおこれ程膨大な量の『夕張』の昔を見る事ができ驚きと、当時撮影された方々に感謝の気持ちをお伝えできればと思います。貴重なお写真を公開していただきありがとうございます。
ニナさん、ありがとうございます。
当時の目線に近い『昼下がりの駅前風景』は、鹿島小学校郷土資料室にあった写真の中でも、好きな写真のうちの一枚です。
夕張市の中の鹿島地区、昔の『大夕張』のこの場所に近づくことさえ、今は難しいですが、写真に色を付ける作業を通して、ここにもどることができるような気しています。