「ぶどう」と「りんご」の木 | 石崎佳美

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大夕張から引っ越して、札幌の家にトラックで運ばれて来た樹木の中に

「ぶどう🍇の木」

がありました。


実がなるといつも父が食べていました。

 
茶色(赤だったかも?)と緑色の実です。

 
一度私も食べましたが、とてもすっぱかったので二度と食べなくなりました。

 

 

思えば、代々木町の家の前に背の高いりんご🍎の木があり、いつも一番上の方に一つだけりんごの実がなり、


「取りたいなぁー」
 

「無理だなぁー」

 

と思っていました。

 


頭に思い浮かぶのは、秋か冬に葉が枯れてしまっても実だけは、付いていたような…。

 
上を見上げていた自分です。

 

 

何故、りんごの木を札幌に運ばなかったかは、たしか、あまりにも木が高かったからです。

 

 

りんご🍎は、父の姉「アヤコさん」が、亡くなる前に最後に食べたいと言ったりんごです。

 

 

いつも、仏壇にりんごが一つお供えしてありました。

 

 
また、そして、父は一人で皮をむいて食べていた光景が目に浮かびます。

 

りんごの木を札幌に運ばなかった事…


もしかしたら、悔やんでいたかもしれません。

 

札幌の近所の家には、高い木がありましたから。

 

(2023年3月1日 記)


 

随想

 


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