語り継がれた話|佐々木広行
2020-09-21
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もう27年前の事ですが、通学で毎日大夕張、清水沢間を、今では名前も忘れましたが、SLで通っていた頃のことです。
当時、私は、夕張南高校へ行っておりまして、毎日SLを利用していた訳なのですが、有る日、登校の時だったか、下校の時だったかは忘れましたが、いつものように、SLに乗っていました。
座席が満席の為乗降デッキで、同級生の中条君(当時南高の生徒会副会長でした。実名を出して叱られるかも知れません。このHPを見てたらごめんなさい。)とふざけあっていたのですが、運悪くその日は、雨上がりでデッキが濡れており滑り易くなっていたようです。
気がついたら、中条君ともども走っている列車から落ちてしまいました。
でも、確か清水沢と、遠幌の間だと記憶しておりますが、非常にスピードが落ちる区間がありまして、たまたまその区間での落下でしたので、私はすぐに走って、再び走っている列車に飛び乗る事が出来ました、
しかし中条君は、当時は少し太っていましたのでなかなか、飛び乗ることが出来ないでいました。デッキにいた他の友人たちの手を借り、やっとのことで無事、事無きを得ました。そんな愛すべき大夕張のSLでした。
その後10年ほどが過ぎ、私は仕事でたまたま、私より7年後輩に偶然会う事になり、色々な話しをしている内に、後輩が、「私たちの先輩で、例の汽車から落ちて、また走って乗り込んだ人がいるんだよ」と、話し始めました。な、何と7年も後輩にまで私のドジ話しが語り継がれておりました。
もちろん私は「ふ~ん」と一言で済ませました。
(1999年7月31日記)