訪問記

暮らしていた大夕張。訪れてみたふるさと、そこは・・・。わき出る思いや言葉、風景との対話。

緑町1丁目の石壁 2002年 訪問記

緑町1丁目の石壁 2002年

緑町は駅前の詰所を1丁目1番地とすると、そこから東は弥生町、南は、宝沢の方に伸びていた。   駅前から、道路は、埋め立てられた宝沢を底にゆるやか1ちょうな窪地になって宝町方面へ向かう。 その道路沿いに商店街が並び、戦後は、岳富町と呼ばれていた。     緑町の住宅地は、緩やかに傾斜する岳富町の商店街…
雪の中の慰霊碑 千年町 訪問記

雪の中の慰霊碑 千年町

  2002年1月。 誰もいなくなったまちに残った大きくて立派な戦没者慰霊碑。   かつての千年町に、山側の寺社街、表通りに面してたっていた。   深い雪が行く手を阻み、慰霊碑に近くづくには、腰の高さまで積った雪をこいでいかなくてはならないだろう。    この時期、誰かが訪れた様子もなく、ひっそりと…
雪原の標語塔 訪問記

雪原の標語塔

2002年の冬、宝町。 深い雪に埋れる1月の大夕張。   この時、白い雪を被ったダム工事のための土砂の山が町のあちらこちらにできていた。   その中に、大夕張に残されていた生活の証の一つである標語塔が青い空を背景に屹然と立っていた。     左が岳富町、右に行くと千年町。 道路の岳富町側にやや下った…
秋枯れの街へ おわり 訪問記

秋枯れの街へ おわり

  最後にやや遠目の視点から写真をとった。 おそらく再び来た時には、この美しい景色を、またここから撮影することだろう。 これからもずっと・・・。    祖父母も父や母も叔父・叔母、その他、大夕張に住んだ親戚友人達が総じて目にしてきた山々。    この景色を受け入れながら、今は水面の下の、原始の森に還…
秋枯れの街へ その13  訪問記

秋枯れの街へ その13 

水没していない大夕張。   手つかずの荒れ地。伸び放題の枝。 かつての風景を想像はすることもかなりの努力が必要だ。 神社下から夕張岳の時でさえ、その時間経過に少なからず戸惑いがあった。その時見えていたあの夕張岳ですらここから探すのは困難だ。       ここはかつてテニスコートあった土手の東北角、鹿…
秋枯れの街へ その11 訪問記

秋枯れの街へ その11

『秋枯れの街へ その10』と同じ場所から。 遠く白金地区と新白銀橋。 こちらの手前には明石町郊外で分岐した道が白銀橋(旧)へ続き開拓と向かっていた。 目の前には白銀橋(旧)が沈んでいる。   2023年11月21日   白銀橋を渡った先からこちら側を撮影した水没前の写真 https://ooyuba…
秋枯れの街へ その10 訪問記

秋枯れの街へ その10

秋枯れの『街』へ・・かつて、街の名残り?   かつて明石町の住宅が途切れた先に白銀橋に向かう道路と湖畔を進む道路が分岐した、そのあたり。   2023年11月21日 下のMapを見ると、その分岐した道路もここでは湖面の下のようだ。 その上を走っていた鉄道跡までも・・・。      ここに見えているの…
秋枯れの街へ その9 夕張岳と白銀橋 訪問記

秋枯れの街へ その9 夕張岳と白銀橋

白く雪化粧の夕張岳と晩秋の山々と湖。 心穏やかに時間の流れが止まる。   ・・・この『新しくできた』美しい景色を前に、何某かの思い出を紡ぐことはできるだろうか。   答えは人それぞれなのだろう。      2023年11月21日   若い時から何度も足を運んだ故郷。   何かしらの力に引き寄せられる…
秋枯れの街へ その8 宝沢 訪問記

秋枯れの街へ その8 宝沢

行く度にここの場所を毎回撮影している。 最近の定点撮影の場所の一つとなりつつある。    鹿島小学校の裏の沢にかかる橋の上から『沈んだ泉町』 そして築堤。 昭和19年に築堤化される前の橋脚も、この時期よく見える。      2023年11月21日   https://ooyubari.com/202…
秋枯れの街へ その7 飛行機 訪問記

秋枯れの街へ その7 飛行機

2023年11月21日、この時、旧礦業所のあった北栄町のあたりにいた。   空を見上げると夕張岳のそばを旅客機が飛んでいた。   気がついた時には、飛行機は夕張岳の正面を横切ろうとしていた。    たぶん飛行機の窓から夕張山地を見ている人たちには、右手の眼下に山々が見えているだろうと思われた。   …
秋枯れの街へ その6 午後1時の太陽 訪問記

秋枯れの街へ その6 午後1時の太陽

   時計を見た。   場所は『旧鹿島小学校グラウンド跡地』入り口。 太陽は西の山の陰に隠れようとしていた。 まだ午後1時になったばかりだった。    ここは、かつて山神社への参道入り口、鳥居が立っていたところ。   ふりかえると、今もまだ写真のようにくの字になった坂道が残っている。   11月から…
秋枯れの街へ その5 野生動物 訪問記

秋枯れの街へ その5 野生動物

 いつ雪が来てもおかしくないような、それでも今年の暑かった夏の名残りのような日差しを感じる天気。  この大夕張行の2日後、私が暮らす札幌でも、ついに真冬のような氷点下の寒さと降雪に見舞れ、雪の朝を迎えることになった。    この時、宝沢を跨ぐ橋の上から、鹿島小学校跡地をみていた。  左隅にその自分の…
秋枯れの街へ その4 冬支度 訪問記

秋枯れの街へ その4 冬支度

南部にある三菱大夕張鉄道の保存車両とともに、夕張岳を望む鹿島眺望公園の看板類は、すでに冬囲いがしてあり、雪に備える。 冬期間は閉鎖となり、ここの公園も雪の下となって閉ざされる。   2年前の冬にいった時には、大夕張から南部にかけての湖畔道路に点在する駐車場は冬も確保されていた。ここは駐車場のスペース…