回想・随筆

日々生活の中で、ふと、あの日、あの頃を思い出す。ふと書き留めてみた過去の出来事、思い。

消えた缶ビール|久々湊真一 思い出ばなし

消えた缶ビール|久々湊真一

  本州に来て暫く経ったある日、 『寒さに対する自分の感覚が、内地の人と多少違う』   ということに気がつきました。  内地の人は氷点下になると、全部「寒い」の一言になってしまって 「どのぐらい寒いのか(寒さの程度)」 をあまり区別していないようです。   私は、例えば氷点下5℃と氷点下20℃の違い…
色付きの夢  |  高橋正朝 #136 続・大夕張つれづれ

色付きの夢 | 高橋正朝 #136

      色付きの夢を見たのは、鹿島東小学校4年生の初夏のころだったと思う。  1ヶ月ぐらいの間に2回見た。 それ以前も以後も色付きの夢は見ていない。         内容は2回ともほぼ同じである。 背中にマントをはおった私が空を飛んでいるのだ。  太陽は黄色。 空は青色。 マントは赤色。 身体の…
夢とデータ解釈 | 高橋正朝 #135 続・大夕張つれづれ

夢とデータ解釈 | 高橋正朝 #135

   〘 夢 〙といっても、「 オレは○○になる 」「 私は✕✕になりたい 」の希望や憧れの〘 夢 〙ではなく、寝てるときに見る〘 夢 〙のことである。      内容は覚えていないが、鹿島東小学校2年生ぐらいのときから〘 夢 〙を見ていたことは覚えている。  内容を覚えていないのに、何で小学校2年…
「ぶどう」と「りんご」の木 | 石崎佳美 随想

「ぶどう」と「りんご」の木 | 石崎佳美

     大夕張から引っ越して、札幌の家にトラックで運ばれて来た樹木の中に 「ぶどう🍇の木」 がありました。 実がなるといつも父が食べていました。  茶色(赤だったかも?)と緑色の実です。  一度私も食べましたが、とてもすっぱかったので二度と食べなくなりました。     思えば、代々木町の家の前に背…
雪の中をこいで山小屋にたどり着く | 高橋正朝 #134 続・大夕張つれづれ

雪の中をこいで山小屋にたどり着く | 高橋正朝 #134

    今から約65年ぐらい前の春先、そう今ごろの日曜日、私を含む3人で、雪の中をこいで桜が丘から山のほうに入った。  このときも、誰々と行ったのか、覚えていない。 多分、全員、明石町番外地の少年だったろうと思う。       季節は違うものの、続・大夕張つれづれ #119 〘 スモモ 〙に書いたこ…
私の家に運ばれた大夕張の石たち | 石崎佳美 随想

私の家に運ばれた大夕張の石たち | 石崎佳美

   先日の「大夕張の石」という投稿がありましたが、私の家も、札幌へ引っ越しをして来て、家の庭に幾つか、大夕張の川の「石」だったと思われる「石」たちがありました。   庭の真ん中に、背の高い石。  その周りに大きな石が、丸く囲むように並べてありました。   大きな石を大夕張から…。   引っ越しの荷…
座席をゆずる| 高橋正朝 #133 続・大夕張つれづれ

座席をゆずる| 高橋正朝 #133

    私の母親のすぐ下の妹、すなわち叔母が、当時住んでいた栄町から、明石町番外地の我が家に、赤ん坊を負ぶってよく遊びにきていた。       あるとき、赤ん坊を負ぶった叔母が、汽車に乗ったとき、北沢先生に席をゆずられ、大変感激したことがあった。       私が、鹿島東小学校4年生の初夏のころだっ…
「約束」と私のカエデの原風景 |小野美音子 随想

「約束」と私のカエデの原風景 |小野美音子

 北海道はしんとした静かな雪景色のようですね。   雪の少ない地にいる私には、懐かしい風景です。    緑ヶ丘の私の家は、左手に教会への坂、鹿島小の旧体育館。  右手は泉町や宝の沢、対岸には岳富町付近を通る汽車や、錦町の炭住が見渡せ、大夕張としては素晴らしい眺望に恵まれていました。   ただ、家が崖…
雪景色 |久々湊眞一 随想

雪景色 |久々湊眞一

 北海道は大雪のようです。    雪かき(やらなくなったので忘れそう)で、大変でしょう。そういう情景を思い浮かべていたら、あることを思い出しました。   写真兼遊びで各地を撮影旅行しましたが、時々ハプニングがあります。  数年前、冬の山形での出来事を紹介します。    大夕張の風景を思い出しながら、…
エスカレーター  |  高橋正朝 #132 続・大夕張つれづれ

エスカレーター | 高橋正朝 #132

    私が、生まれて初めてエスカレーターに乗ったのは、夕張市本町にあった百貨店〘 おかむら 〙だった。      当時、大夕張にあった最も大きい商店は、三菱購買会だったのは、皆さんご存知のとおりだ。       子どもであっても、マンガ、テレビ、映画などで、百貨店のことは知っていた。  『続・大夕…
運動会の思い出|石崎佳美 随想

運動会の思い出|石崎佳美

  鹿島小学校運動会賞状(昭和47年6月4日)   運動会は、走るのが遅かったです。  活発な子だったのに。 人を追い抜く力がないようでした。 何故か障害物は、ずーっと得意だったのです。ハシゴ、網をくぐり抜けるなどは。 息子の運動会の時、借り物競走で息子の真ん前、目の届く所で待機していた私。  いざ…
北海道弁•••••• なまずるい、へなまずるい | 高橋正朝 #131 続・大夕張つれづれ

北海道弁•••••• なまずるい、へなまずるい | 高橋正朝 #131

   これも、現在の北海道弁からしたら、博物館行きの言葉かもしれない。  ネットでチェックしたら、この言葉の記事は少ない。  大夕張の子ども時代には知っていた言葉だが、使用頻度は少なかったように思う。  しかし、インパクトがあった。        その少ない記事のなかで、まったく知らなかった考察があ…
ある郵便局員の回想 随想

ある郵便局員の回想

  郵便配達 突然の異動だった 悪いことに、異動の前後は その配達地域が割り当てではなかった。   40年ちかくになるだろうか。 久しぶりの訪問だった。   あの家は、たしか自分の隅では 小学4・5年くらいの男の子が二人?・・・ 小さな女の子が一人?・・・   家を支えていたのは婦人で、その家の大き…
化石の街|市橋 勝 随想

化石の街|市橋 勝

ふるさとの街はもうどこにもない   僕が帰れる街はもうどこにもない    優しく出迎えてくれる場所はもうどこにもない    いつか水の底に沈むという小さなふるさと   あの日の小さな想い出と一緒に深く静かに横たわる   いつまでも忘れないでおくれたとえ名も無き花だとしても   いつまでも忘れないでお…