語り継がれた話|佐々木広行

31046

 もう27年前の事ですが、通学で毎日大夕張、清水沢間を、今では名前も忘れましたが、SLで通っていた頃のことです。

 当時、私は、夕張南高校へ行っておりまして、毎日SLを利用していた訳なのですが、有る日、登校の時だったか、下校の時だったかは忘れましたが、いつものように、SLに乗っていました。

 座席が満席の為乗降デッキで、同級生の中条君(当時南高の生徒会副会長でした。実名を出して叱られるかも知れません。このHPを見てたらごめんなさい。)とふざけあっていたのですが、運悪くその日は、雨上がりでデッキが濡れており滑り易くなっていたようです。

 気がついたら、中条君ともども走っている列車から落ちてしまいました。

 でも、確か清水沢と、遠幌の間だと記憶しておりますが、非常にスピードが落ちる区間がありまして、たまたまその区間での落下でしたので、私はすぐに走って、再び走っている列車に飛び乗る事が出来ました、

 しかし中条君は、当時は少し太っていましたのでなかなか、飛び乗ることが出来ないでいました。デッキにいた他の友人たちの手を借り、やっとのことで無事、事無きを得ました。そんな愛すべき大夕張のSLでした。

 その後10年ほどが過ぎ、私は仕事でたまたま、私より7年後輩に偶然会う事になり、色々な話しをしている内に、後輩が、「私たちの先輩で、例の汽車から落ちて、また走って乗り込んだ人がいるんだよ」と、話し始めました。な、何と7年も後輩にまで私のドジ話しが語り継がれておりました。

 もちろん私は「ふ~ん」と一言で済ませました。

(1999年7月31日記)


思い出ばなし

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

アップロードファイルの最大サイズ: 5 MB。 画像, 音声, 動画, 文書, スプレッドシート, 対話型, テキスト, アーカイブ, コード, その他 をアップロードできます。 Youtube、Facebook、Twitter および他サービスへのリンクは自動的にコメント内に埋め込まれます。 ここにファイルをドロップ