《思えば遠くへ来たもんだ》 |美佐子
2020-11-13
2021-05-29
6100
37年前の今日、東京に出て来ました。
大夕張 千年町の自宅前から、従兄弟の車で札幌まで送ってもらい、札幌の親戚の家に挨拶に行き、札幌から函館まで列車に乗りました。確か「ゆうづる」という列車だったと思います。
札幌駅には、おばあちゃん、叔母達、従姉妹が見送りに来てくれました。
叔母が「もうしばらく会えないんだからいっぱい喋っときなさい」と言ってたのだけれど、11歳の私は、悲しいのと淋しいのと、何よりも北海道から出て行くということが、とても現実として受け入れられず、何も喋れませんでした。
列車に乗ってから、しばらくは母も泣いていました。
青函連絡船に乗り換え、夜中に青森から夜行寝台に乗り、初めての地、東京は上野へ到着。
大夕張はみぞれが降っていたというのに、東京はなんて温かいのだろう、そう思いました。
そして人の多さに目まいが…黄緑の電車、オレンジの電車、乗る電車全てが混雑していました。
《思えば遠くへ来たもんだ》
こんな歌がありましたね。
大夕張を出たことのない母、サラリーマンをしたことのない父。
私の知らないところで、いろんな思いを抱き泣いたこともあったでしょう。
そんな頑張ってくれた両親に 本当に感謝です。
(2010年10月29日 記)