食憶(その10 しゃっこい水)

20132

 長いテーブルにズラーッと並び、長屋話などに盛り上がりましたね、交流会!

  
 ご新規の方の参加もあって、さらに「池田屋」暖簾の登場!! ううっ、5円の「ぱんじゅう」の温もりが(;_;)・・。

   

 で、こちら恵庭は雪がかなり降りました。

 もう、かまくらができそうなくらいです。そこで、雪の中の水話しを強引に・・

   

 長屋住まいの経験のある方はご存知でしょうが、水道は二棟で共同でしたよね。

 各家庭の流し場から、長ーーいホースを、軒裏に這わせて、水道小屋まで引っ張って、水瓶に溜めて使っていました。

 家庭ではとても不便ですが、子供にとっては便利なありがたい水道小屋でした。

 遊んでいて喉が渇いたら「水タイム!」

 ちょっと一飲みってね。

 指栓して噴射攻撃、霧状にして虹作り、泥んこダム遊び、絶好の水遊び場状態で、よく怒られました(すんません)。

 今の時期になると、凍結しないように水は出しっ放しで、シバレがきつくなるにつれ、見事な氷のアート?が、あちこちの水道小屋で繰り広げられました。

 キラキラと光る朝日の中、ツララで作ったかまくら状態の水道小屋からは、湯気ボウボウ、暖っかそうな錯覚の世界。

 乾いた冬の空気の中で、蛇口から流し飲む、程良くしゃっこくて美味しい水の味。

 誰もが美味いと言う「大夕張の水」の味。

 自然の山の甘味が入ってたから?

 雪解け水だったから?

 いいや、それだけじゃないはず。ほんとうは、そこの炭鉱街で暮らしていた優しい人たちの想い出も、いっぱい入ってるから・・かな?

(2000年12月7日)


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