食憶(その10 しゃっこい水)
2021-03-03
20174
長いテーブルにズラーッと並び、長屋話などに盛り上がりましたね、交流会!
ご新規の方の参加もあって、さらに「池田屋」暖簾の登場!! ううっ、5円の「ぱんじゅう」の温もりが(;_;)・・。
で、こちら恵庭は雪がかなり降りました。
もう、かまくらができそうなくらいです。そこで、雪の中の水話しを強引に・・
長屋住まいの経験のある方はご存知でしょうが、水道は二棟で共同でしたよね。
各家庭の流し場から、長ーーいホースを、軒裏に這わせて、水道小屋まで引っ張って、水瓶に溜めて使っていました。
家庭ではとても不便ですが、子供にとっては便利なありがたい水道小屋でした。
遊んでいて喉が渇いたら「水タイム!」
ちょっと一飲みってね。
指栓して噴射攻撃、霧状にして虹作り、泥んこダム遊び、絶好の水遊び場状態で、よく怒られました(すんません)。
今の時期になると、凍結しないように水は出しっ放しで、シバレがきつくなるにつれ、見事な氷のアート?が、あちこちの水道小屋で繰り広げられました。
キラキラと光る朝日の中、ツララで作ったかまくら状態の水道小屋からは、湯気ボウボウ、暖っかそうな錯覚の世界。
乾いた冬の空気の中で、蛇口から流し飲む、程良くしゃっこくて美味しい水の味。
誰もが美味いと言う「大夕張の水」の味。
自然の山の甘味が入ってたから?
雪解け水だったから?
いいや、それだけじゃないはず。ほんとうは、そこの炭鉱街で暮らしていた優しい人たちの想い出も、いっぱい入ってるから・・かな?
(2000年12月7日)