ダルマストーブ
2021-03-27
2022-04-14
43630
ダルマストーブ 【奥山道紀】
列車の暖房は普通、蒸気機関車のスチームを配管に通して行っていたが、地方線区を走る列車では輸送量もそれほど多くなく、貨車と客車を連結した混合列車が主体でした。
貨車には暖房配管が無く、客車の暖房に活躍したのがこのダルマストーブです。
三菱大夕張鉄道でも夕張岳の頂きが白くなる11月には登場し、翌年の4月頃まで客車内に設置され乗客に親しまれました。
「冬の釧路湿原号」で復活・ダルマストーブが暖房に活躍していますが、国鉄では昭和47年に石北本線で、三菱大夕張鉄道でも昭和51年の春に引退しています。
ストーブの形状から「タコ・ストーブ」「地球型ストーブ」とも呼ばれます。
ダルマストーブに石炭をくべる車掌さん 【飯田雅人】
ストーブの向こうには、石炭箱が見えています。
これに先がLの字になったデレッキと、小型のシャベルがありました。
回ってきた車掌さんが鮮やかな手さばきで、蓋を開け、灰を落とし、石炭をくべる、子どもの私は、その様を感心して見ていました。