夕張岳 ~祖父のスケッチ帖から~
2021-12-29
2022-07-05
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黒い表紙の小さなスケッチ帖を開くと、昭和14年11月19日の夕張岳が描かれている。
表紙の裏に鉛筆の粉がついて、ページ全体が黒ずんでいるが、描かれた線はしっかり残っている。
鹿島小学校(当時は大夕張尋常高等小学校)の木造校舎の屋根越しに見える夕張岳の姿だ。
かつて祖父の自宅仏間には、夕張岳の写真(『ふるさと大夕張2丁目3番地』に掲載している昭和28年の夕張岳)を引き伸ばして飾っていた。
大夕張に暮らした人たちがみなそうであったように、祖父にとっても夕張岳は特別なものだった。
手前の山が近く感じる。
昭和30年代頃の写真に見る山と違って、まだ鬱蒼としていたんだろうと思う。