ふたり
2024-07-19
2024-07-30
70608
炭鉱住宅の軒先。
虫採り網を立てかけ、虫かごをもたされて、「今はそんな気分じゃないよ」と、ご機嫌斜めの気分の中で、父がシャッターを切ったような、そんな記憶がおぼろげながら浮かぶ。
小さい頃よく女の子と遊んだ。
近所の公園や空き地に咲いた『たんぽぽの海』での「花摘み」
その後の、黄色いタンポポや白いクローバーの花を編んで作る『花の首飾り』や腕輪づくり。
玄関やの軒先の石の上に蓙を敷き、二人のママゴト。
砂利のご飯に、石の饅頭。
花びらをすりつぶしてできた色水のジュース。
それらをあり合わせの容器に入れて蓙の上に並べ、満足していた。
そんな仲良しの女の子とも、小学校に入学してからは、口も聞かなくなった。
「ふたり」という思わせぶりな写真のタイトルと、思い出の中味につながりはない。
男の子と女の子が写っているというそれだけの意味(笑)。