鹿島中学校の図書室の壁の廊下側に張り出された『 毎日中学生新聞』 | 高橋正朝 #210
私が鹿島中学校の1年生だったか2年生だったか覚えていないが、1学年うえ、すなわち、団塊の世代のもっとも人口が多かった鹿島中学校のある生徒が、毎日中学生新聞に写真を投稿し、それが入選した。
その写真が新聞に掲載され、そしてその新聞が図書室に面した廊下の掲示板に張り出された。
毎日中学生新聞は、ウィキペディアの記事によると、中学生向けのタブロイド判の日刊新聞で、1949年11月16日創刊、2006年3月31日廃刊と記されている。
タブロイド判だったのは記憶しているが、日刊だったのは覚えていない。
その写真は、カメラの近くに立木の幹があり、遠方に支笏湖だったか洞爺湖だったかが写っているものだった。
新聞の批評は、立木を手前におき、遠方に湖面と山を配した構図の妙が見ごとだと褒めていた。
毎日中学生新聞の存在は知ってはいたが、愛読者だったわけではなく、明石町番外地に住んでいた1学年上の男子生徒が、その写真が新聞に載っていることを教えてくれたので、廊下に張り出されていたのを見たわけである。
撮影者は、明石町の住民ではなかった。
そのうえ、1学年上の人だから、接点は何もなかったこともあり、氏名はまったく覚えていない。
当時、我々団塊の世代が自分のカメラを持っているのはマレで、撮影者のカメラは、おそらく、父親の持ち物だったろうと想像している。
この新聞に載った写真のことを教えてくれた明石町番外地に住んでいた男子生徒の名は、遠藤ヨシカズさんといい、たぶん、彼と撮影者は、同級生もしくは同学年だったのだろう。
団塊の世代のもっとも生徒数の多い年だ。 当時の鹿島中学校の在学生は1500人ぐらいいたから、まァ、最低でも200人や300人ぐらいは、その写真付きの記事を目にしたろうと思う。
遠藤ヨシカズさんのことは、〘 続・ふるさと大夕張 〙# 151、〘 共栄橋 がある山肌で聞いたクマの吠え声?〙で触れている。
立木を画面の手前に置き、遠方を景色や人物にして遠近感をだすのは、よく見られる手法だ。
この手法は、静止画だけでなく、動画、すなわち映画でも見られる。
SF 映画の傑作、『 猿の惑星 』で、手前が太い木の枝で、その向こう側で、主人公が馬を駆って逃げ、それを猿の軍団が追いかけるという場面があった。
その場面の構図を観たとき、毎日中学生新聞に載った写真のことを思い出した。
この『 猿の惑星 』は、チャールトン・ヘストンが出演した1作目と2作目は面白かった。
しかし、その後のシリーズの作品は期待ハズレでつまらなかった。 リメイク版は面白いらしいが、私は観ていない。
(2024年8月17日 記)
(筆者略歴)
昭和23年11月に明石町生まれ。鹿島東小学校から鹿島中学校に進み、夕張工業高校の1年の3学期に札幌に一家で転住。以後、仕事の関係で海外で長く生活。現在は、タイ、バンコクで暮らす。
メール宛先:taka-jp@outlook.com (メール宛先変更になりました)
鹿島中学校の廊下掲示板に貼ってあったタブロイド判の新聞紙は、休み時間やヒマな時、立ち止まって何気なく眺めていた。
載っていた記事の具体的な記憶はないが、当時貴重な中学生の情報源だった。
そのうちの一つに月刊誌の『中◯時代』とよばれた学習雑誌があった。
1950年頃発刊されて、90年代に廃刊になったらしい。
この他に学研の『中◯コース』があり、自分の世代では、どちらかの雑誌を読んでいた人も多いだろう。
年間予約をすると、「万年筆がもらえる」という歌い文句に惹かれた。
『中学生になったら万年筆』そんな事を自分でも周囲の大人達も思っていた。
実際に万年筆で字を書いたということはなかったが、時計と並んで、中学生になったら身に付けることのできる大人のグッズだと、そんな意識だった。