西部劇ドラマ〘 アニーよ銃をとれ 〙のスポンサー | 高橋正朝 #215

70554

 

 我が家にテレビがきて、1年経つか経たないかで、〘 アニーよ銃をとれ 〙という女主人公の西部劇ドラマが始まった。 

   

 当時のマンガ雑誌では、ロボットモノ、チャンバラモノ、などと並んで、西部劇モノなども人気があった。

    

 ワイアットアープ、ビリーザキッド、バッファロービル、ドクホリデイなどの名前はマンガで知った。 それらのヒーローのなかで、ヒロインが1人いた。

    

 〘 アニーよ銃をとれ 〙のアニーオークレイである。 

  

 ズボンではなく、たぶんキュロットスカートをはいた、アニーが、疾駆する馬に跨がり、銃をぶっ放す場面がイントロだった。 そして、〘 日本電気・新日本電気提供、アニーよ銃をとれ 〙とナレーションがはいり、画面には、横書きで2行、上段は、日本電気、下段には新日本電気、とスポンサー名がでてきた。 

   

 はて、日本電気と新日本電気どういう関係なのだろうか?という疑問が生じた。 

   

 子ども向きの番組をつくるスポンサーとしては、我々にはナショナルマークの松下電器と松下電工が有名だった。

   

 しかし、日本電気と新日本電気という会社名は、大夕張で生まれ育った子どもの私には、どういう会社なのか、皆目見当がつかなかった。  

 

 強い疑念ではなかったから、周りの人に訊くことはなかった。

    

 だから、日本電気、新日本電気の名前が二つあっても、大いなる疑問ではなかった。 番組を楽しく見れればそれでよいのだ。

    

 日本電気が、日本の通信会社としてはダントツで、コンピューターや人工衛星などもつくる大会社だというのを知ったのは、二十歳を過ぎてからだった。 テレビなどの家庭用電気製品をつくるのが、日本電気という会社ではなく、新日本電気だということも、そのとき知った。

    

 ネットで、〘 アニーよ銃をとれ 〙をチェックしたら、日本で放映したのは、中断を含んで1957年3月15日〜1958年9月まで、KR テレビ( 後の TBS )となっている。 その後、フジテレビで、1960年1月1日 〜 1961年7月21日まで放映されたとある。 

   

 KR テレビで放映したときのスポンサーは、アイシン精機の1社提供となっている。 フジテレビで放映したときのスポンサー名は不明としている。 

   

 我が家にテレビがきた時期からすると、私が観たのは、たぶん、フジテレビが放映したものだったようだ。

    

 大夕張で生活した団塊の世代は、日本電気と新日本電気提供の〘 アニーよ銃をとれ 〙を観た人たちもいるだろうが、アイシン精機提供の〘 アニーよ銃をとれ 〙を観た人たちとなると、ずいぶんと少ないだろうと思う。

 アイシン精機提供のものは、大夕張で観れたかどうかは知らないが、仮に放送されていたとしても、我が家にはまだテレビがないときだった。

    

 我が家のテレビは三菱電機だった。 周りの家では、ナショナルが多かった。 

   

 東芝、日立、サンヨー、早川電機、八欧( ゼネラル )電機、ソニーなどのテレビメーカーは、新聞などの広告で知っていたが、新日本電気のテレビのことはまったく知らなかった。

    

 話しがちょっと戻るが、アニーの立ち姿では、ロングスカートをはいているように見えた。 しかし、疾駆する馬に跨って乗るには、いくら作りものの映画の演出といっても、ロングスカートであってもムリがある。

    

 普通のズボンではない。 とにかく、私には、アニーがはいているのは、長いスカートに見えた。

    

 もちろん、当時の私には、キュロットスカートとかロングスカートとかいう名詞は知らなかった。 アニーがはいていたものは、いったい、何だったのだろうかと、今でも気にかかる ••••••。

 

(2024年9月21日 記)


   

(筆者略歴)   

 昭和23年11月に明石町生まれ。鹿島東小学校から鹿島中学校に進み、夕張工業高校の1年の3学期に札幌に一家で転住。以後、仕事の関係で海外で長く生活。現在は、タイ、バンコクで暮らす。

メール宛先:taka-jp@outlook.com  (メール宛先変更になりました)

  


   

 

 

1件のコメント

  • 昭和30年代、アメリカ西部劇がテレビで、はやっていました。
    腰のバンドに木の端切れで作った銃を挟んで遊びました。
    テレビのヒーローがやっていた指でクルクルッと回す決めポーズのマネをしたくなるのです。そんなリアルなおもちゃが簡単に手に入るわけもなく憧れでした。
     
    男ばかりだったヒーローに女性が登場するのもアメリカドラマらしいといえるのでしょうか。
     
    日本のテレビや映画でも強くてカッコ良い女性のヒロインが登場してきたのはだいぶあとのように思います。
    ゲームのように強い女性キャラがバッタバッタと敵を倒していく姿は、大好きなのですが、自分にとっては、ついにテレビではそんな女性ヒロインを見つけることはできなかったようです。
     

     

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

アップロードファイルの最大サイズ: 5 MB。 画像, 音声, 動画, 文書, スプレッドシート, 対話型, テキスト, アーカイブ, コード, その他 をアップロードできます。 Youtube、Facebook、Twitter および他サービスへのリンクは自動的にコメント内に埋め込まれます。 ここにファイルをドロップ