急行大夕張駅前行(三菱バス)

16932

昭和40年頃

白黒写真に着色した画像
停車中、談笑の運転手さんと車掌さん。

三菱バスの車掌さん 【飯田雅人】(2021年1月11日)

 写真の三菱バスの行き先表示は、『急行大夕張駅前』だから、夕張駅前での出発前のひとときなんだろうか。

南部での途中停車中のバス停かもしれない。いずれにしても、バスの窓の向こうには、住宅の姿がみえる。

 

 夕張の記憶は、当然ながら大夕張より圧倒的にすくない。でも、あの街中に張り巡らさされた蒸気の音と、どこからともなく聞こえてくる鉄をうつようなカン、カンという賑やかな音は乾いたアスファルトの匂いとともに忘れられない。

 中学生になった頃、それまでの鉄道にかわって、バスを利用する機会が増えました(それにつれて本町方面に行くことも少なくなった)。鉄道で行くには、清水沢で乗り換えが必要でしたが、バスは、一本で行けたし、昭和39年に祖父が定年退職で札幌に転居してからは、札幌に行く機会が多くなったからです。

 当時の車掌さんは年齢的にも私から見て年が近く、なんとなくお姉さんというような雰囲気で身近に感じていました。運転手さんの後ろの席に座ってニコニコと楽しそうに「車窓」と、「車掌」さんを眺めている子がいたら、きっと『それは私』です(笑)。

 この写真、雪にぬかるんだ地面に、ジャンパーに白い長靴をはいた車掌さんの姿から、鹿島中学校の前で、雪解け水や雨でぬかるんだ泥道の上を、笛を吹きながらバスを中学校の停留所まで誘導する光景が浮かんできます。

 これも私の大夕張の記憶の一つです。


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