冬の思い出 | 内川准一
2021-03-26
2022-03-15
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今日は今年一番の寒い日でした。盆地の大夕張は、今頃、一段としばれて、青くかすんでいるのでしょう。
こんな日は、ストーブ(確か白熱ストーブと言ったような)をいくらたいても暖かくならず、熱は煙突と天井の隙間からみんな外に逃げていくのでした。
全くボロな家に住んでいたものです。
毎朝、丹前の縁に息が凍って霜が降りていました。
家の羽目板のはじける音で目を覚ました夜もあった。
かめの水も、やかんの湯も、朝にはみんなみんな凍っていた。
窓ガラスにできる氷の模様が、目の前でみるみる成長して、ガラス全体を覆い尽くしていくのもきれいで、面白かった。
玄関の中に入れた犬が、寒がって居間に入ってくるのも、今考えると可笑しい。
雪合戦や、かまくら作りは、春にやった。
真冬の雪はさらさらで、雪玉を作ることも、洞穴を掘ることもできないのだった。
「雪路は、除雪するものではなく、踏み固めるものだ」というのが、雪国の正義であると、長い間思っていた。いつから除雪することがが正義になったのだろう。
弥生町のはずれに、大久保のくみ取り(し尿を川の方向に流すためのトイが斜面に這って、春日橋の方に続いていたことを覚えてますか?)があって、こえを積んだ馬橇がよく転倒して、そこいら中に糞尿をまき散らした。
緑町と弥生町の間の道は、雪解けの春には汚点(!)の道だった。あほな小学生の我々は、そんなとこでは必ず押っつけあいなどするのだった・・・・だけど、真冬には、さて、何やっていたっけ・・どうも思い出せない。
冬の遊び、何やっていましたか?
(2000年01月26日 記)