冬の思い出 | 内川准一

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 今日は今年一番の寒い日でした。盆地の大夕張は、今頃、一段としばれて、青くかすんでいるのでしょう。

 こんな日は、ストーブ(確か白熱ストーブと言ったような)をいくらたいても暖かくならず、熱は煙突と天井の隙間からみんな外に逃げていくのでした。

 全くボロな家に住んでいたものです。

 毎朝、丹前の縁に息が凍って霜が降りていました。

 家の羽目板のはじける音で目を覚ました夜もあった。

 かめの水も、やかんの湯も、朝にはみんなみんな凍っていた。

 窓ガラスにできる氷の模様が、目の前でみるみる成長して、ガラス全体を覆い尽くしていくのもきれいで、面白かった。

 玄関の中に入れた犬が、寒がって居間に入ってくるのも、今考えると可笑しい。

 雪合戦や、かまくら作りは、春にやった。

 真冬の雪はさらさらで、雪玉を作ることも、洞穴を掘ることもできないのだった。

 「雪路は、除雪するものではなく、踏み固めるものだ」というのが、雪国の正義であると、長い間思っていた。いつから除雪することがが正義になったのだろう。

 
 弥生町のはずれに、大久保のくみ取り(し尿を川の方向に流すためのトイが斜面に這って、春日橋の方に続いていたことを覚えてますか?)があって、こえを積んだ馬橇がよく転倒して、そこいら中に糞尿をまき散らした。

 

 緑町と弥生町の間の道は、雪解けの春には汚点(!)の道だった。あほな小学生の我々は、そんなとこでは必ず押っつけあいなどするのだった・・・・だけど、真冬には、さて、何やっていたっけ・・どうも思い出せない。

 冬の遊び、何やっていましたか?

(2000年01月26日 記)


思い出ばなし

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