北海道弁••••••番茶 | 高橋正朝 #62
これは、10月初めに、Google でニュースを見たら、トピックスとして、hokkaidolikers.com に記載されていた北海道弁を、転載していたことについてである。
5つである。
北海道弁1: 番茶
北海道弁2: 青たん
北海道弁3: ぶす色
北海道弁4: ぼっこ
北海道弁5: つっぺ
北海道弁1: 番茶 を見て、?と思った。
〘 番茶 〙は、日本全国、普通に使われる言葉だと思っていたからだ。
東京で言う〘 ほうじ茶 〙= 北海道弁〘 番茶 〙だと説明されていた。
私もそう思っていた。
ここで、少々ややこしいのは、東京でも、〘 ほうじ茶 〙を〘 番茶 〙と言う人もいることだ。 マ、考えてみれば、東京は、日本全国から、人が集まる場所だから、不思議ではないのだが ••••••。
私が大夕張の子ども時代、母親が〘 番茶 〙を淹れる際、〘 番茶も出花 〙と言っていたのを何回も聞いていた。
名前は覚えていないが、明石町の遊び友だちの家に行ったとき、その子の母親が、〘 鬼も十八 番茶も出花 〙と言って、〘 番茶 〙と大根の漬物を出してくれた。
お茶と漬物の組み合わせは、大夕張では、特に、晩秋から初春にかけては、普通な風物だった。
私の母親は、〘 番茶も出花 〙のセリフだけだったが、その子の母親が言った、〘 鬼も十八 番茶も出花 〙が、成句なんて熟語は知らなかったが、そのオバさんが言ったのが、本来の成句だろうなぁと、子ども心に思った。
そのとき何となく感じた意味も、長じて辞書を引いてみたら、正しく解釈していた。
私は見ていないが、テレビドラマで、橋田壽賀子が脚本した、〘 番茶も出花 〙というのがある。
そういうことから見ても、〘 番茶 〙という言葉は、北海道弁とは言えないと思った。
しかし、標準語の〘 ほうじ茶 〙が、北海道弁で〘 番茶 〙と説明しているので、標準語で言うところの〘 番茶 〙と、北海道弁の〘 番茶 〙は、同音異義ということになる。
標準語と北海道弁の同音異義では、こういうのがある。
走ってきて、到着地点に着いたら、〘 あ〜こわかった 〙というのがある。 この〘 こわかった 〙は、我々は、疲れた、という意味で発する言葉なのだが、内地では、怖かったの意味にとる。
私が、海外で働き始める直前の会社は、百貨店ということもあり、社員の出身地はさまざまだったが、同僚が、〘 あ〜こわかった 〙と言いながら、管理室に入ってきた。
係長は、〘 ど、どうしたんだ?〙言ってビックリした。
〘 あ〜こわかった 〙と言いながら入室してきた人物は、旭川出身である。
係長は鹿児島県出身だったから、〘 こわかった 〙の意味が噛み合わず、他の同僚ともども、大笑いしたことがあった。
(2021年10月16日 記)
昭和23年11月に明石町生まれ。鹿島東小学校から鹿島中学校に進み、夕張工業高校の1年の3学期に札幌に一家で転住。以後、仕事の関係で海外で長く生活。現在は、タイ、バンコクで暮らす。
番茶・・・こんな自分の中では、生活の中の当たり前のものも、その土地で意味が異なるというのをあらためて知り驚きました。
『こわい』『なげる』けっこう有名ですね。
こどもの頃、よく鼻血を出していた自分は、そのたびに『つっぺ』かっていたものです。
参考までに