昭和52年の大夕張
2021-10-27
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神社の丘からの風景
昭和52年8月、閉山後4年後の大夕張。
すでに旧駅前の付近を除いて空き地ばかり。
この写真は、昭和52年8月「みほ」さんが、家族で大夕張を訪ねた時のもの。(この時、撮影された写真は、このページ以外にも掲載) この時、どういう思いで撮影し、町を歩いただろう。
実は同じ時期、自分も大学の同級生の友人と出かけたことがある。
彼は、夕張の出身ではなく、倶知安の出身だったが、たぶん、お互いの故郷を訪ねてみようとか、そんな話になって大夕張にも行くことになったのだと思う。
車が好きな友人で、彼の車に乗せてもらっていった。
それが、昭和47年に大夕張を出て、初めていった大夕張だった。
初めて大夕張に帰った時の印象は、よく覚えている。
あれほどあった炭住が街になく、空き地になった草原からつながる空が、やたら広く思えた。
千年町から大夕張駅前に向かう道を歩きながら、道路が「あれ、こんなに狭かったっけ・・」という感覚がした。
広がった空間の中で、縮んだ街路、街全体が縮んだような不思議な感覚だった。
これは大人になって大夕張を再訪した方が、他のページでも書いている。共通に感じたものらしい。
同時に、見える夕張岳は紛れもない故郷の景色であり懐かしくもあるが、なぜか町に自分に居場所がないように思え、居心地の悪さをしきりに感じた。そして駅前にあった一軒の喫茶店でコーヒーを飲んでそそくさと帰った。
初めての訪問の時に感じたそんな違和感を、今でもずっと覚えている。