北海道弁••••••じょっぴんかう、じょっぴんかる |高橋正朝 #64

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 北海道弁、〘 じょっぴんかう 〙もしくは〘 じょっぴんかる 〙は、ネットで調べたら、東北地方でも使うようである。

 この言葉のルーツも、やはり東北だろう。 ただ、この〘 じょっぴんかう 〙〘 じょっぴんかる 〙の検索結果の件数は少ない。

    

 我が家では、〘じょっぴんかう 〙という表現だった。

    

 玄関の戸は、引き戸だったが、〘 じょっぴんかうのを忘れた 〙とか、寝る前に、〘 ちゃんと、じょっぴんかってね 〙とかいうふうに使っていた。

 その戸に、差込み錠が付いていたかどうかは覚えていないが、 夜間は、必ず、引き戸につっかえ棒をあてがっていたものだ。 つっかえ棒は、心張り棒と言っていたかもしれないが、さだかでない。 

   

 私の子ども時代は、寝てからも、最低2回は小便に起きていたが、初夏の夜間で満月のときは、時間帯によっては真っ暗ということもないので、引き戸を開けて、外の景色を眺めたりしていた。 

 

 真っ暗なときは、星空を眺めながら、空想というか、妄想の世界に浸り込んだりしていた。

    

 冬空で雲がない夜は、星の光を鋭く感じた。 光そのものが、寒々としているのだ。

 外に立っていると、さすがに冬の夜は寒いので、外で立ちションが終わると身震いがし、家に入って引き戸を閉めるのだか、〘 じょっぴんかうのを忘れる 〙ことがあった。

    

〘 じょっぴん 〙というのは、私は、今まで、つっかえ棒とか、心張棒の意味だと思っていたが、ネットで調べたら、〘 錠っぴん 〙て書かれていた。 〘 ぴん 〙の由来はハッキリしないようだ。

     

 当時、代々木町の鉄筋コンクリートのアパート以外の炭坑住宅の玄関も引き戸だったが、夜、寝る前は、やはり、〘 じょっぴんをかって 〙いたのだろうか?

(2021年10月30日 記)

    


(筆者略歴)

 昭和23年11月に明石町生まれ。鹿島東小学校から鹿島中学校に進み、夕張工業高校の1年の3学期に札幌に一家で転住。以後、仕事の関係で海外で長く生活。現在は、タイ、バンコクで暮らす。


1件のコメント

  • 「じょっぴんかう、じょっぴんかる」という言葉を聞いて真っ先に、「つっかえ棒」を連想していた。
    引き戸に「つっかえ棒」は、よくあった。
    15年間で3軒の社宅に住んだが、2軒は、木造のガタピシいう滑りの悪い引き戸で、最後は富士見町のブロックだったので、鉄製のドアだった。「つっかえ棒」は、長さ重さといいチャンバラの刀になった。
    引き戸に鍵穴はあったような気はするけど、鍵で「じょっぴんかって」いたかどうか、あまり記憶がない。

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