同室患者 ~祖父のスケッチ帖から~

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昭和14年11月20日.

炭砿病院の病室。「仝室患者」と書かれているが、同じ部屋の患者であれば、この時期、祖父も一時入院していたことになる。

祖父の書き残したものによると、

「昭和の初め頃、流行性眼病とか耳の障害、また外科では、自分の不注意から湯たんぽによる足のヤケド等で治療を受け短期間で回復」(長谷川安造卒寿記念随想集「流れのように」)

したようなので、この頃のことなのかもしれない。

 

その後、昭和17、8年頃、肛門周囲炎にかかり切開手術も受けたという。

 原因について

「この頃、盛んに写生に歩き、秋の冷え込み頃も地面にドッカリ腰を下ろし描いた」(同書)

ことだとふり返っている。

 

この病院でのスケッチを含めて、昭和14年頃の写生が数多く残されているのだが、おそらくそういうことだったのだろう。

 

昭和14年11月20日 「仝室患者」 白い(だろう)カーテン・木の枠のベッド、スチームの暖房などの一部が描かれる

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