三菱鑛業株式会社大夕張礦業所 絵葉書ケース
このケースに収められた8枚組の絵葉書は、函館中央図書館のデジタル資料でもみることができる。
申請書を送ると、データを送ってもらうこともできる。
このような公開のかたちはとてもありがたい。
順次、着色しながら掲載して行こうと思う。
絵葉書では、昭和15年頃の貴重な大夕張の姿をみることができる。
産業報国、軍需産業隆盛の世を背景に、広く全国からの鉱員募集を意識しているものと思われ、幅広く施設や生活の紹介をしている。
タイトルだけ掲載しておく。(順不同)
三菱大夕張礦業所 会社指定理髪部/大運動会
三菱大夕張礦業所 病後を養う保養所/近代設備を誇る付属病院
礦業所病院 三菱大夕張礦業所 手術室/内科室
三菱大夕張礦業所 購買会の盛況/娯楽殿堂・協和会館
三菱大夕張礦業所 楽しき夕べの団欒/出勤風景
三菱大夕張礦業所 人車による入坑の状況/選炭場石炭積出
三菱大夕張礦業所 山神社/シウーパロ川の清流
三菱大夕張礦業所 従業員寄宿舎本立寮/従業員宿舎の室内
前記函館中図書館の解説によると、写真は、「三菱鉱業株式会社大夕張鉱業所[発行] ギシロウ図案社納」となっていて、ケースの内側にも、『ギシロウ図案社納』との印刷がある。
表紙には、三菱のスリーダイヤと山神社からの夕張岳。
北海道地図に『三菱大夕張』の位置が赤いマークで示される。
その下に、礦業所の住所と鉄道路線が掲載されている。
北海道夕張郡夕張町字鹿島
三菱鑛業株式會社
大夕張礦業所
-三菱会社線-
三菱大夕張=南大夕張=新清水沢
夕張町は、昭和18年(1943年)に「夕張市」となった。
『山史』によると、大夕張鉄道は、昭和14年「三菱会社線」として一般運営業を開始した。当時の駅は、新清水沢-南大夕張-大夕張だった。
昭和15年に、木材積み出し搬出のため、遠幌加別停留所が設置され、昭和17年遠幌駅と改称されている。
昭和22年に新清水沢駅を廃止して清水沢駅に乗り入れた。