昭和31年 鹿島小学校6年修学旅行

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昭和31年9月13日の記載がある。

修学旅行に祖父が教頭として同行したときのもの。

 

大夕張では、この3日後、9月16日に山内線の開通式を迎え、街の中を三菱バスが走りだす。

 

『バス』という乗り物。それまでは、めったに乗ることはもちろん、目にすることもなかった。

まして『陸の孤島』下の大夕張。

バス旅行のスタートは、鉄道に乗って出かけての『清水沢駅前』、夕張バス。

その『バス』に乗って修学旅行、嬉しかっただろうなあ。

  

 

同じ日の写真が何枚かあるが、この他に白老の社台海岸で先生方を写した休憩写真や、登別地獄谷での学級写真が残っている。

場所は不明だが、おそらくその休憩時の写真かもしれない。

 

夕張バスの車外で一服している祖父の後ろで、バスの窓から身を乗り出し、何かを指さしている二人の女の子の姿が見える。視線の先になにがあるのだろう?

 

海が見えたのだろうか。

 

大夕張の山の中に住んでいた子どもは一年を通してほとんど海などは見たことがなかった。

 

修学旅行や、見学旅行で、バスの車窓に家々の屋根の向こうに、わずかでも青い海、水平線がチラリとでも見えようものなら、「見えた!見えた!」と大騒ぎ、大興奮だった。

無口だった自分でさえ、口にはださないものの、そうとう鼻息が荒くなっていたはず笑。

 

現代の子どもたちに、この感動がわかるだろうか。

   

ただ、この女の子たちが、本当に海を見て興奮していたのかどうかは、わからない。

 

白黒写真に着色した画像

 

昭和31年9月13日 修学旅行(鹿島小学校) 

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