ドングリ|高橋正朝 #114
はっきりした覚えはないが、大夕張での子ども時代には、9月初旬にはドングリは普通に見たように思う。 当時に比して平均気温が上がっている現在ではどうなのだろうか?
団塊の世代が小学生のころ、石器時代を舞台にしたマンガがいくつかあった。
それらのマンガは、舞台設定が石器時代であるから、ストーリーの展開を劇的にするのは難しいようで、いずれも読み切りマンガか、2〜3回の短期連載だった。
人類が洞窟生活している石器時代ではあるものの、恐竜が出てくるものがあった。
子ども心に、設定に無理があると感じたものだ。 不自然だと思ったのだ。 幽霊モノや SF モノなら全体がウソだから、設定がどうのこうのとは思わないのだが ••••••。
園山俊二のマンガ、〘 ギャートルズ 〙は、私が、東京に出てから見たマンガであるが、全部読んだわけではないが、洞窟生活している主人公たちが遭遇するのは恐竜ではなく、マンモスだけだったように思う。
余談になるが、この〘 ギャートルズ 〙には、骨付きの肉を食う場面が時々ある。
白土三平のマンガにも、骨付きの肉をムシャムシャと頰張る場面が、わりと出てくる。
ムシャムシャというカタカナのかわりに、モシャモシャと描き込んでいることもある。
それら、肉塊を喰らいつく場面を見て、味付けはどうしたのだろか?とか、マンガのことなのに余計な詮索をした。 味付けに、塩や調味料として、木の実などは使わないのだろうか? と。 どうでもいい、アホな横道に入るのだ。 たかがマンガなのに ••••••。
鹿島東小学校4年生のときだったと思うが、縄文時代、人々は稲作はおろか畑作もせず、狩猟生活だったと書かれた本を、何冊か読んだ。 当時の歴史のテキストには、稲作は弥生時代に入ってからと書かれ、縄文時代は、狩猟生活だったとされていた。
そこには、食物は、狩りで捕獲する動物だけでなく、野山で採れる野草や木の実が表記されていた。 そのなかに、ドングリの名があった。
ドングリは、幼児のときから知っている。
しかし、いくら食物が少ない昔とはいえ、食べていたとは知らなかった。
それで、ある日、1人で下校して明石町に入る手前、後に自動車整備工場か出来るところでドングリを得、それをかじってみた。
皮が固い。
皮が固いがため、中の実をかじるとき、舌までかじってしまった。
渋味はあるが、旨味はない。
皮は固いので、ムリしてかみ続け、結局はそれを飲み込んだ。 ネットでみると、種類によっては渋味のないものは、生食ができるようだ。 しかし、皮は食べれるとは書いていない。
それはともかく、全然旨くなかったので、ドングリを食したのは、そのときが最初でそして最後である。 皮が固かったせいで、歯グキが、翌日までイズイのが続いた。
ちなみに、石器時代を舞台にした、ラクエル・ウェルチが主演した、〘 恐竜100万年 〙という56年前のハマー・フィルムの映画がある。 DVD も出ている。 この映画を観た人も結構いるでしょう。
洞窟に住む石器時代の人間が、恐竜と戦って勝つのだ。
SF ではないのだが、石器時代の人間が恐竜と遭遇している。 でも、この映画には、私はツッコミはいれない。
ラクエル・ウェルチのビキニ姿がとても良かったから ••••••。
原理原則というものは、折々に変化するんだよネ ••••••。
(2022年10月15日 記)
昭和23年11月に明石町生まれ。鹿島東小学校から鹿島中学校に進み、夕張工業高校の1年の3学期に札幌に一家で転住。以後、仕事の関係で海外で長く生活。現在は、タイ、バンコクで暮らす。
ちょっと前、いや、だいぶ前笑、縄文時代の味を再現ということでどんぐりの実を粉にしたものを使って実際に料理をする番組を見たことがあった。味は、おいしいとは言えないものだった。
今でこそ、餅、煎餅、クッキーなど多様にレシピもあるらしいが、子どもの時はあの堅い皮に包まれた実が食べられるなどとは想像もつかなかった。