正月の餅|飯田雅人

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大夕張の師走の話題から、餅の思い出を。


以前『夕張文化』44号に木村東市さんという方が『大夕張歳時記』という回想を書かれていました。

 

その中で,昭和10年代?の話。

 

暮が近くなると岩手の母の実家から米一俵ともち米が送られてきて、当時シューパロ川の川縁にあった千年町番外地の堀田牧場に頼んで正月用の餅をついてもらっていた。

 
一般の家庭では,購買に頼んで餅をついてもらっていた。

 
大晦日が近づくと、餅を各家庭に配達する馬橇の音が炭住街に響き、子供心にも年の瀬が迫っていることを実感した。

 

というようなことが書かれていました。

 

子供の頃、うちでは購買会(コーバイとよんでいた)でついてもらったのし餅(板状のお餅)を数枚、手押しの木の橇に乗せて、家まで運んでいたような気がします。

 

その重い餅を子供達が包丁で四角く切り、四角い金属製の大きな空き缶に(ガンガンとよんでいた)に一つ一つそろえて入れて、しばれる物置に保管。

 

で、それが終わるとなんだかお正月が近づいたような楽しい気分になったものでした。

  

 

 

(2002年12月25日 記)


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