北海道弁•••••• なまずるい、へなまずるい | 高橋正朝 #131
これも、現在の北海道弁からしたら、博物館行きの言葉かもしれない。
ネットでチェックしたら、この言葉の記事は少ない。
大夕張の子ども時代には知っていた言葉だが、使用頻度は少なかったように思う。
しかし、インパクトがあった。
その少ない記事のなかで、まったく知らなかった考察があり、且つ面白くもあったので、それを抜粋。
「へなまずるい」は「すげぇずるい」という意味の北海道弁です。
「へなまずるい」の他に「なまずるい」という北海道弁があります。「なまら(すごい)」と「ずるい」が合わさり「なまずるい」となり、それをさらに強くして「へなまずるい」となる、みたいな説明もありますが、「なまら」という言葉よりも前から「へなまずるい」という言葉があったという説もあります。
北海道弁難しいねwww
上記の抜粋とは違う記事のなかにあったのが、以下の会話例。
『 あいつは子どものころからなまずるい奴だったな 』
『 あいつはなまずるい奴だから、信用したら駄目だよ!』
『 調子いいこと言ってるけどあいつは何企んでいるか分かんねーよ!なまずるい奴だからな 』
『 なまずるい 』や『 へなまずるい 』という表現を私が知ったのは、大夕張時代の、鹿島東小学校の2年生か3年生のころのように思う。
会話例では、その場にいない誰かを評しての表現であるが、実際のところ、私の周囲では、誰々が〜、というふうには聞いてはいなかったように思う。
では、どういうときに聞いたかというと、
『 政治家というのはへなまずるいからな!調子いいことばかり言って 』
という大人の会話だった。
『 ど根性 』『 どケチ 』『 ど田舎 』『 ど厚かましい 』『 ど阿呆 』『 ど演歌 』『 ど派手 』と、『 ど 』に続く言葉は色々ある。
上記の語例は、独立した言葉に、それを強調した『 ど 』をアタマにつけている。
『 へなまずるい 』の『 へ 』は、『 なまずるい 』を強調してはいるものの、『 へなまずるい 』という言葉のカタマリが、当初からあったのかもしれないという意味の考察が、 最初の記事の抜粋に書かれているが、これを読んで、私もそうかもしれないと思うようになった。
『 へ 』にくっついた言葉では、『 へたばる 』『 へこたれる 』『 へたる 』『 へとへと 』『 へばる 』、名詞化した『 へたれ 』などがあるが、独立した言葉に、それを強調する意味で『 へ 』をアタマにつけて構成した言葉ではなさそうだ。 それぞれ、独立した一かたまりの言葉のようである。
ちなみに、名詞化した『 へたれ 』は、ケイタイ小説にわりとでてくる言葉だ。
(2023年2月11日 記)
昭和23年11月に明石町生まれ。鹿島東小学校から鹿島中学校に進み、夕張工業高校の1年の3学期に札幌に一家で転住。以後、仕事の関係で海外で長く生活。現在は、タイ、バンコクで暮らす。
「へなまずるい」という言葉を聞いたのは、夕張暮らしが長かった祖父母と札幌で一緒に住むようになってからのことだった。
確かに、人を評する言葉として祖母がよく使っていた。
どんだけなまずるいか、というその具体例をあげながら、世間話の一つとして話していた。
人間関係が濃かったんだなと思う。
「なまずるい」という言葉は、あまり使いはしなかったが意味は知っていた。
5、6歳からテレビというものが家にやってきて、NHK「おかあさんといっしょ」(1959年放送開始)や「ひょっこりひょうたん島」などのテレビ番組を見ていた。
テレビの中の標準語と自分の身の周りの言葉の違いを意識しながら育ってきたようにも思う。