ススキとホオズキ

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 もうすぐ中秋の名月、今年2023年は、9月29日である。

 

 子どもの頃は、秋になるとススキとホオズキが毎年の行事のように、窓辺に親が飾っていた。

 

 母が毎年この時期になるとそうしたのだが、ススキやホオズキを採ってくるのは、子どもだった自分の役割だった。

 今はススキはともかく、ホオズキは家庭の庭でしか見ることはできない。

 当時は、ススキもホオズキも道端のいたるところにあった。

   

 だから、特別に探すのに苦労することもなく、採ることができた。

 

 別にお駄賃をもらうわけでもなかったが、役に立てたことが嬉しかった。そして自分の採って来たススキとホオズキが飾られた晩、花瓶の向こうに見える窓の外のまん丸なお月様は格別だった。

 

 

 それが過ぎると、花瓶に添えられたお団子を食べるのが、また楽しみだった。

  

 ススキもホオズキも、今やすっきり身近ではなくなり、我が家では、そんなことをしなくなってから久しい。

  

 

 ところで、ホオズキで笛を鳴らすのが得意な子がいた。

 

 思い返せば祖母も、ホオズキを口の中に入れて音を鳴らしていたことがあった。

  

 そんな姿を見て、自分もやってみたが、いつも爪楊枝で、ホオズキの実を取り出すところから失敗していた。

 袋が破れて上手くいかなかった。

 何度やってもうまく行かず、結局、ホオズキを鳴らして遊べることは、羨ましかったことの一つだった。

   

 

  

 

 ホオズキを月見に飾るのは、北海道独自の習慣だという。

 

 本州では、8月のお盆に飾るのが一般的らしい。

 

 (2023年9月13日 記)


備忘録

 


 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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