セルロイド |久々湊真一

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ノートの下に敷く下敷きは、僕らが小学校の時は、セルロイドだった。

 
冬になると、この下敷きを脇の下に入れて強く挟んで、力一杯こする。

 
そうすると静電気が発生する。

この静電気で細かく切った紙をくっつけたり、女の子の髪の毛を逆立てたりして遊んだ。

 

放課後のことである。

下敷きの端を少し千切って、アルミニウムで出来ている鉛筆のキャップに詰める。ひそかに隠し持っていたマッチで火をつける。

 
燃えやすいセルロイドは、ぼうっと一挙に火が移る。

鉛筆のキャップが、空中を飛び、ロケット弾の出来あがりである。

 
これは先生にバレて

 

「ロケット遊びは、危険だから、やらないように」と

 
禁止された。

 

セルロイドは燃えやすいが、ダイナマイトの原料であるニトロセルロースと化学的に近いらしい。

 

なぜか危険な遊びは、楽しかった(笑)。

 

(2003年6月21日 記)


思い出ばなし

1件のコメント

  • セルロイドの下敷き
     
    この時期、下敷きを脇に入れてこすって静電気を起こし、ちぎった紙をくっつけたり、髪の毛を逆立てて教室で遊んだ。
    特にセーターを来ているこの時期は、容易く静電気が発生する時期だっただろう。
     
    毛糸のセーターをぬぐときのバチバチという静電気が発生する音も子どもの頃の思い出として忘れ難い。

    セルロイドの古くなった敷きを、1㎝四方くらいの大きさに挟みで切り刻み、机の上で指ではじいて誰が一番遠くに飛ばすかを競った遊びが、中学生だか、小学生の頃、一時教室で流行った。
     
    タワイもないが、そんな遊びが、楽しかった。

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