〘 小学館 〙の雑誌〘 ボーイズライフ 〙その1 | 高橋正朝 #178

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〘 ボーイズライフ 〙は、〘 小学館 〙が発行した月刊誌だった。 

私が、鹿島中学校の3年生のときに出版された。 ネットでチェックしたら、1963年4月から1969年8月まで発行されていた。   

雑誌関係の出版は、すでに月刊誌から週刊誌が主流となっていたが、そういうなかにあって、〘 ボーイズライフ 〙が月刊誌というのは目を引いた。

   

これを読んだ人はご存知だが、中学生から高校生をターゲットにしている。 すなわち、団塊の世代を読者層に想定していた。

   

団塊の世代を対象といっても、ピンナップなどはないのだが、内容は明らかに男性読者を意識していた。

  

ほとんど読み物だった。

  

読み物の内容は、空想科学小説という名称から、この頃から目につくようになった SF 小説、小説ではない宇宙モノ、古代史、当時すでにあった名称がどうかは覚えはないが、古代史に絡めた〘 オーパーツ 〙ものの読み物が多かった。  

 

小説は、〘 大藪春彦 〙や〘 生島治郎 〙のハードボイルドが載ったりしたが、内容は覚えていない。

   

この雑誌は、誰かから借りたかもらったりしたものだったので、毎号読んではいなかった。

   

マンガで覚えているのは、〘 横山光輝 〙の時代劇〘 片目猿 〙、題名は覚えていないが、〘 益子かつみ 〙のマンガがあった。 

ちょっとオッ?と思ったのが、〘 寺田ヒロオ 〙の〘 背番号0 〙だった。 〘 寺田ヒロオ 〙のマンガは、そのころ、雑誌に載ることはなくなっていたからだ。  

 

〘 手塚治虫 〙は描いていなかったように思う。  

 

〘 さいとう・たかを 〙は、たま〜にマンガ雑誌に劇画を描いていたが、この〘 ボーイズライフ 〙で、〘 007 シリーズ 〙の劇画を開始した。 

劇画は、まだ、マンガ雑誌の主流ではなかった。

   

〘 007 シリーズ 〙を連載した当初は、背景のビル、ドア、机など、直線モノは、下描きは定規を使っているが、ペン入れには定規を使用しない描き方だった。 しかし、ある回から、ペン入れにも定規を使用するようになった。 

  

これは、劇画に限らず、マンガも同様だった。

   

私の小学生時代から、マンガ雑誌に、たま〜にマンガの描き方が載ることがあったが、いずれも、ビルや机などは、下描きには定規を使って描き、ペン入れには定規を使用しない方法を説明していた。 そのほうが、ビルや机は自然に見えるから、という説明だった。   

この説明に、?と大いに疑問を持ったのは私だけではあるまい。 しかし、たかがマンガのことであるからか、大きな議論というか、話題にはならなかった。

 

 

 

(2024年1月6日 記)

 

 


(筆者略歴)   

 昭和23年11月に明石町生まれ。鹿島東小学校から鹿島中学校に進み、夕張工業高校の1年の3学期に札幌に一家で転住。以後、仕事の関係で海外で長く生活。現在は、タイ、バンコクで暮らす。

メール宛先:taka-jp@outlook.com  (メール宛先変更になりました)

  


   

1件のコメント

  • 大夕張を出てから、自分は『少年サンデー』『少年マガジン』で、漫画を読んでいた時代は終わった。
    劇画の存在を知ったのは、さいとうたかおの『ゴルゴ36』が話題になった時で、その時に対象年齢が上のビッグコミックという雑誌があることを知った程度だった。
     
    その後、一度だけビッグコミック系の雑誌に連載されていた漫画を1巻から数巻揃えて読んだことがある。
    『アシュラ』という漫画で世間で話題になったことのあるジョージ秋山が描いた『浮世雲』という漫画。
    劇画調ではなく、懐かしい感じのする、どこかほんわりとした時代劇漫画だった。
    映画やテレビドラマになるほどの人気になり、数年前まで連載は続いていたらしい。
     
    大夕張時代読んでいて話題にもなった『銭ゲバ』や『アシュラ』を描いた作者とは思えないような作風に驚いた。

     

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