大夕張山歩記 山菜採り4月

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『鹿島のあゆみ』(昭和53年刊)鹿島小学校米澤作朗先生が書かれた文章から。

 

『大夕張山歩記』というタイトルで、1年間を月別に、大夕張での山菜採りと、釣りについて書かれている。

当時暮らした人たちの身近だった山菜採りや、釣りのことは、こどもだった自分にもその雰囲気が伝わってくる。

下の文中、えぞのりゅうきんかという花の名がでてくるが、漢字で『蝦夷立金花』と書き、北海道では谷地に自生し、フキの葉に似ていることから「ヤチブキ」とも呼ばれる。

その葉、茎は食用となり、お浸しにすると少し苦味があるものの美味であるとされる。

 

 

今回は山菜採りの4月から。  



 春3月の末、スキーシーズンもそろそろ終わりに近づく頃、日当たりの良い斜面から土が顔を出す。

 半年もの間、深い雪の下でじっと耐えていた山菜の生へのいぶきだ。

 この頃から山菜採りや釣りの話が仲間からささやきはじめる。

 雪の多い時はシイタケが早い。

 アメマスも大漁とか。

 大夕張は山菜の宝庫で、4月から食卓をにぎわす。

 

山菜採り

 4月

 根わさび堀り

 ふきのとうがでさかり、根わさびの葉が土から顔を出すころ掘り始める。

 鼻にきくピリッとした味は食欲をそそる。

 わさび漬けにする人もいる。

 やちぶき

 末になると湿地帯にはえる。

 4cm~5cmくらいが、おいしい。苦み走った味である。

 花が咲く頃は、茎だけをおしたしにする。

 7月の始めまで採れる。

 花は黄色で、えぞのりゅうきんかという。

 沢にもある。

 

 以下 続

 

(米沢作朗氏記 『鹿島のあゆみ』より)

 

 

 

1件のコメント

  • 米沢先生の名を目にするのは久しぶり。S37年卒業時、菊組の担任でした。
    函館市出身で、当時の趣味はクラシック音楽の鑑賞。
    特に交響曲が好きで、学生時代は音楽喫茶に入り浸っていたとのことでした。
    私ら生徒も、何の時間にか、「モルダウ」や「四季(?)」等のレコードを聞かされた記憶があります。
    「された」というのは、長時間すぎて途中で飽きてしまうせい?
    しかし、私が今でもクラシックファンであるのはこれが原点。感謝です。
    ちなみに、私の通知表に「おっちょこちょい。」と書いたのもこの先生。

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