大夕張山歩記 山菜採り10月
2024-05-23
2024-06-01
37169
大夕張の10月。
寒い日が続き、下旬頃には初雪も訪れる。
いよいよ冬が迫るころ。
山ブドウの木は、鹿島小学校から山神社に向かう坂道の土手の蔦や枯草が絡まった中に小さな黒っぽい実をつけていた。
我が家では、家に持ち帰っても、親がそれを利用することもなかったので、採って帰ったりはしなかった。
山ブドウの実はそのままでは、口に入れても酸っぱくて食べられたものではなかった。
コクワの話は、高橋正朝さんの「続・大夕張づれづれ 『コクワ』 #112」にも詳しい。
余談だが、道内の某TV局では、5月20日時点で『遭難・クマ・誤食 “それでも山菜を採りにいきますか?” この時季の山に潜む危険』といういささか刺激的な見出しで、公式で山菜採りへの注意喚起をしている。
『山菜採り』のキーワードでニュース検索をかけると、今年も山に入っての行方不明や食中毒の事故が多発しているようだ。
何事も下準備と知識が必要だが、安易な気持ちで手を出さない方がいいのは、山菜採りも同じだ。
大夕張は山菜の生えているところに町があったといってもいい。
そんな環境の中で育った。
山菜の記憶を通して、今はない故郷の街を偲ぶことで、満足することとしよう。
山菜採り
10月
シメジ
雑木林や道ばたから黒シメジ、白シメジ、むらさきシメジをとることができる。
木の実
広葉樹の葉が色づき、あるいは散るころ山ブドウや、コクワ、マタタビをとることができる。
最近、果実酒として利用される。
下旬、霜が降りてから味は格別。
落葉してからがよい。
花期の気候により、豊作不作がある。
以下 続
(米澤作朗氏記 『鹿島のあゆみ』より)