大夕張つれづれ■暗夜行路■|高橋正朝 #6

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昭和40年に、夕張工業高校土木科に入学した丁度今頃の季節、文庫本で、志賀直哉の「暗夜行路」を読みました。   

これは、鹿島中学2年生のとき、国語の授業で、菊池先生が汽車に乗ったとき、「高校生が、志賀直哉の『暗夜行路』を読んでいた。みんなも、そのくらいの年になったとき、そいうものを読むのもいいだろう」と、言ったことを記憶していたので、早速読んだわけです。

   
読んだはいいけれど、全く分らなかった。   
人生経験がなかったから、というわけでなく、漢字がまったく読めなかった。

   
癪なので、10年単位ぐらいごとに読み返し、トータルでは7~8回ぐらい読んでいます。 

  
しかし、なぜあれが名作なのか、いまだに分りません。   
10年ぐらい前、金田一春彦が、新聞に寄稿したエッセーで、「暗夜行路」の良さが分らない、というようなことを書いていたので、ああいうエライ人が分らないなら、自分が分らないのは無理がないなぁ、と変な得心をしたことがあります。

   
11月になれば私も還暦になるので、分らないだろうけど、また読んでみようか、と思っています。


高橋 正朝 ( たかはし まさとも ) 2008/05/18 _ 10:21:32

昭和23年11月に明石町生まれ。鹿島東小学校から鹿島中学校に進み、夕張工業高校の1年の3学期に札幌に一家で転住。


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