大夕張つれづれ■コンリュウ■|高橋正朝 #8
鹿島中学校に入学したときは、小学校4年生から5年生、5年生から6年生になるときとは印象が全く違ってました。
鹿島小学校の生徒と東小学校の生徒が同級生になった、ということもあるし、 第二次性徴が顕れるころで異性に注意がいくころ、ということもあるし、授業が科目ごとに先生が変って、内容に深みがでて難しくもなった、ということもある。
数学に未知数Xの表記が出、それまでの図工がより芸術的なセンスを醸しだした美術になり、国語の内容に文学作品の抜粋が出てくるようになりました。
1学期のわりと早いうち、 小泉八雲の「 怪談 」のなかの、「 耳なし芳一のはなし 」がテキストにでてきました。
これは、短編小説なので、抜粋でなく、全編が載っていたのではないかと思っています。
この中で、最初の部分で、「 建立 」という言葉が出てきました。
「 コンリュウ 」ということで、小学生ではない漢字の読み方に、私としては最初に触れた言葉でした。
ところが、「 コンリュウ 」を誤読とした国語辞典を持っていた同級生がいました。鹿島東小学校4~6年生の同級生だった 石川道子 さんです。鹿島中学1年生のときもF組として同級生になり、 私のすぐ後の席に坐っていたことがありました。
「 耳なし芳一のはなし 」の項目を2週間ぐらい勉強していた時期でした。
その辞書を見せてもらい、ふ~んと思い、すぐではありませんが、図書室で、 広辞苑、 大言海、 辞林 などで調べたことがあります。
いずれも、「 ケンリツ 」という読み方も載っており、その項目の説明の最後には、「 コンリュウ 」ということも載っていました。
今も同様です。昨今漢字ブームですが、読み方の試験に、もし、「 ケンリツ 」と書いたら、おそらくマルをくれないでしょうね。
高橋 正朝 ( たかはし まさとも ) 2009/12/30 _ 09:43:23
昭和23年11月に明石町生まれ。鹿島東小学校から鹿島中学校に進み、夕張工業高校の1年の3学期に札幌に一家で転住。