大夕張つれづれ■ガンピ■|高橋正朝 #58

11995

 大夕張にいた私たちの年代は、「雁皮」の名称は知っているようですが、前々回、書き込んだように、樹皮が何層にもはがれるものを我々はすべて「ガンピ」と呼んでいましたが、漢字は知らなかった。

 今回、初めて知った漢字表記である。

 この「ガンピ」という言葉は、小学校に入学する前後にはすでに知っていたと思うが、漢字は知らなかった。アイヌ語かな? と思っていたくらいである。

 発音が特殊な響きを感じさせたせいかもしれない。私を含め、ほとんどの子供は「ガンピ」という言葉を知っていても、漢字までは知らなかったのではなかろうか・・・・・・。私だけが知らなかっただけかも知れないが・・・・・・。

 明石町駅から出て右手に行くところに、すなわち、開拓に向かう方向、に細い小川があった。幼稚園に行く前後には、まだ道路ができていなかった。

 1、2年してそこに道路ができたころ、その道路と大夕張鉄道の線路の間に小さな空間ができた。

 後に、その空間の線路寄りの斜面の麓に家が建てられたが、その家が建つ前までの2~3年間、伐採された大木が置かれていたことがあった。その大木は3段ぐらいに重ねられていたが、5%ぐらいの木から、樹皮を剥がすことが出来た。

 我々は、それをすべて「雁皮」と呼んでいた。樹皮が何層にもはがれるモノを、我々はすべて「ガンピ」と呼んでいたが、辞典でみると、本来の「雁皮」は、樹高は2メートルぐらいのモノと書かれているので、我々が採っていた樹皮の名称は、便利的な呼称かもしれない。

 その空間の広場に置かれた伐採された木は、50~60センチの太さのものが多数あったので、本来の「雁皮」ではなかったかもしれない。


高橋 正朝 ( たかはし まさとも ) 2016/03/29 _ 11:40:17

昭和23年11月に明石町生まれ。鹿島東小学校から鹿島中学校に進み、夕張工業高校の1年の3学期に札幌に一家で転住


大夕張つれづれ

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