ふるさとの風|ziny

18114

磯次郎の沢は 淵となる
鹿島橋は沈み白銀橋は沈み
三弦橋も沈んだ
旭沢橋梁も沈むのか・・・
大夕張ダムも沈んだ
満々の水面に 青い風が渡る
碑は残り イタヤ楓は残った

 

雪解け頃のふるさとは
道はぐちゃぐちゃ泥んこで
馬ふん風が吹いていた
風は冷たく寒いけど
ネコヤナギの綿毛が暖かい

  

短い夏の終わりには
やぐら太鼓で盆踊り
ゆかたの汗が冷えてきた
コスモスが風に揺れていた

  

秋の十五夜すすき風
雪虫舞えば初雪だ
夕張岳は雪化粧
大根乾しも終わったよ

  

吹雪一面真っ白に
もがり笛が風に舞う
積もった雪にくつの跡
そりにスキーに雪遊び
熱いくず湯が身にしみた

  

時は流れて幾星霜
鹿島のやまはみつめてる
大夕張に明日も吹く
シューパロの水面を渡ってく
ふるさとの風 なお青し

  

(2014年6月27日 記)


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