学のあるはなし(その2)|丸山直記

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 わたしが好きな音楽での思い出をひとつ。 


 前にも書きましたが、私は音楽が好きでしたが、生の交響楽団を聴くチャンスは、大夕張ではありませんでした。

 しかし中学校の時に、札幌交響楽団が、鹿島中学校の体育館で演奏会を行いました。

 
 音だけは知っていたが、見たことも無い楽器を大勢の音楽家が目の前で演奏していたのは、感激でした。

 

 その日は、生徒ばかりではなく、町の人たちも沢山聴きに来ていました。

 一番最初に演奏した曲は、今でも覚えていますがモーツァルトの「フィガロの結婚」序曲でした。

 その時の指揮者はもう亡くなりましたが、息子さんが現在NHK交響楽団でコントラバスの主席をされています。

  N響が出演する番組で、西田さんを見る度に、体育館での演奏会を思い出します。

 

 

 次の機会は高校生の時でした。

 
 夕張市民会館にNHK交響楽団がやってきました。

 大夕張からは、貸し切りバスを仕立てて行きました。

 わくわくしてバスに乗ったことを覚えています。東高校の英語の安藤先生が隣にいましたね。

 
 プログラムは、モーツァルトの『ジュピター交響曲』が最初で、ブラームスの『ヴァイオリン協奏曲』を潮田益子さんがソロでした。

 
 最後は、定番『ベートーヴェンの「運命」交響曲』でした。

 

 休憩の時に、楽員の人たちがロビーで知人と話していましたが、主席フルートの小出信也さんの金のフルートにびっくりしました。

 

 
 現在は都会に住み、自分のお金で簡単に演奏会に行ける様になりましたが、あの頃の単純な感動はもう経験することはできません。

 

 「豊富なことは必ずしも裕福ではない」という例かと思います。

 
 たった2回の経験でしたが、ほんとうに良い思い出でした。

 

(1999年3月2日 記)


思い出ばなし

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