結婚の日 その一
2021-11-05
2022-03-02
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私の父飯田孝と、母長谷川彌惠子(みえこ)は、昭和29年(1954年)10月に結婚した。
父は、栃木から東京の薬科を出て身一つで大夕張にやってきた。母は、教員家庭の9人姉弟の長女として大夕張に暮らし、病院の事務室で経理をしているときに、父と知り合い結婚した。
結婚のことは、ほとんど聞いたこともなく、父も母も亡くなったので、よくわからないのだが、それでも当日の様子を何枚かの写真でたどれるので、推測しながら、そのあとをたどりたい。
写真の場所は、よくわかる場所だ。
宝沢を背に大夕張駅方面を撮影したもので、駅の建物上部や、消防署、緑町の住宅が見える。
向かって右端を歩くのは父。隣を歩くのは、媒酌人、そして仲人のご夫婦であろう。
当時、父が住んでいたのは、富士見町の独身寮『啓心寮』。結婚後は、富士見町5丁目の炭鉱病院近くの一棟2戸の炭鉱住宅だった。
新郎の家を出て、新婦の家で花嫁を迎え、会場に向かい、そこで、三三九度、披露宴という流れが、当時の結婚式の形として多かったようだ。
当日、媒酌人・仲人とともに、宝町の家に花嫁を迎えにいくところである。