鹿島小学校 運動会応援歌 ナンバーワン!
『最近,鹿島小学校の応援歌の歌詞を知ることができました。不思議なことに自然に歌うことができるんですね。年以上もたっているんですが。せっかくですから楽譜に打ち込んでみました。ただ,私の体に染み込んでいる音を拾ってうちましたので,細部に「あれ,そうだったかな」というところがあるかもしれません。そんなことふくめて感想を頂ければありがたいです。』
・・・・・・と『ふるさと大夕張』にで応援歌のデータを打ち込んだ時に書いた。
その後,譜面を見て,修正し正確なものになった。
ちがっていたのはたったの2音だった。
子供の頃に身に付けたものが,いかに長い年月その人間の中で記憶に残り続けていることか。
昭和53年9月発行の鹿島小学校発行の郷土資料『鹿島あゆみ』には、この応援歌の歌詞と、メロディが載っている。
紫に 朝雲やぶれ 東の空 晴れ渡る
常の日の 力の限り 試さばや いざ今日の日に
碩学の 峰いや高く 我が心 かくあるならめ
黒鉄の 腕とともに かざさばや 勝利の美化を
ところで、今まで掲載してきた歌詞は、『紫』に「しののめ」と自分はルビを降っている。
記憶違いによる思い込みか。別の資料にそう読ませているものがあったか、今はわからない。
ただ『しののめ』=『東雲』にすると、いかにも朝夕張岳の上に朝雲を破って顔を出す、みたいな情景がうかび、それらしいが、その後の『東の空映え渡る』とダブる。
鹿島小学校の発行物に、『紫』=『むらさき』とルビをふっているので、こちらが正しいのだろう。
それを眺めて口ずさんでみると、「むらさきに~」と歌っていたような気がしてきた。記憶とはかくもいい加減であいまいなものである(苦笑)
また、内川准一さんが、昭和36年の文集『松風』の中に掲載されていた応援歌の歌詞を書いてくれている。
それによると、
『空晴れ渡る』は『空映え渡る』、『碩学の』は『夕岳(夕張岳)の』という違いがある。
内川さんの投稿では、当時の先生達が運動会の練習にあたり、応援歌の言葉の意味を子どもたちに理解させながら指導していく苦労が伝わってくる。
この鹿島小学校の応援歌のように、歴史と伝統を感じさせる歌詞の小学校の応援歌はいままで聞いたことはない。
同じ『鹿島のあゆみ』には、こう書かれている。
『作詞者、作曲者ともに不明。文語体で、かなり昔からのものであるが、今も伝えられ、歌い継がれている』
昭和53年当時は、運動会の時には、上に書いた歌詞で歌われていたのだろう。
歴史と伝統を大事に、それでも時代の流れの中で、目の前の子どもたちの姿に合わせ、微妙に歌詞も変化してきたというところか。
ちなみに応援歌ナンバー2の方は違いはない。
昭和36年(1961年)鹿島小学校 文集『松風』に掲載されていたという応援歌(NO.1とNO.2の歌詞)