音の記憶 |久々湊眞一

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鹿島小学校前踏み切りの写真を見ました。

いやー、懐かしい場所ですね。

列車が来る方向の奥には、錦町購買会の建物が見えますし、泉町の坂も判りますね。

ここは、数え切れないほど、往復した道です(涙、涙)。。。

 

 

写真を見ているうちに、音の記憶が蘇ってきたので、ちょっとだけ書いてみます。

 

 
大夕張行きの列車は、我が家を過ぎたあたりで、汽笛を鳴らします。

汽笛は、宝の沢の谷間に反響して、胴鳴りがするような根太い音になりました。

 
劇的なのは花火(炭山祭?)の炸裂する音でした。

ドーン+超低域の深々とした反響音が身体を震わせ、臨場感満点でしたね(笑)。

 
一方、大夕張のサイレンは、唐突に始まり唐突に終わり(笑)ますが、泉町では、谷間に余韻が木霊しつつ響いて、すーっとフェードアウトしましたよ。

 
緑ヶ丘はどうだったのかしら。

数年前に欧州を旅行した時に、ある教会で、パイプオルガンの曲を聴きました。

 
地を這うような低域の音の塊が、圧迫感と伴に、身体を震わせます。

 
何故か、懐かしい感覚でした。

(2001年6月3日 記)


 

随想

1件のコメント

  • 音にまつわる記憶は、蒸気機関車のたてる警笛や蒸気の音、定時のサイレン、木を切るチェーンソー、小学校のチャイム、積んだ木材を運んだトラックの走行音などの生活の音が中心に出てくる。
     
    意外と背景にあったはずの鳥の鳴き声や川や沢が流れる音などの意識はなく、それらは人の少なくなった、人がいなくなってからの古里を訪れた時に、実は感じたものだった。
     

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