机 | 山吹とおる
作詩:夕張東高校定時制生徒会
作曲・編曲:山吹とおる
机
(どこにいても)
(忘れないもの)
(それは机です)
教室のあの場所に
自分の机があります
ほんとはみんなの 机になのに
あたかも 自分だけの机の ように
小さな落書きもキズも 知らぬ間に
ぜんぶ 覚えてしまった 机
この 机を 忘れない
ふりかえると 早く 帰りたいから
やや雑に並べた 掃除 当番の机
高さがちょうど よかったので
知らぬ間に こしかけた 机
きょうの ことを語り合う 机
明日を 語り合う 机
修学旅行の 計画を 立てた ときの
先生の目を 盗んで 手紙を書いたときの
(Am・・・)
休み時間に 編み物をしたときの
・・・
校内(こない)球技 大会で
運動場の 得点板を 立てかけた ときの机
頭をかかえたり うつ伏せに なって
寝たこともある 机
今日の続きが あしたであれば
今日を なくして あしたはないはず
今日を 生きること
そんな ことを 考えながら
寝たいけど
がんばって すわる 机を わすれない
働きながら学ぶ者が みんなが 大きな友情の花が咲き誇るように
若々しい血潮で 真実の生きがいを たずねていくために
新しい机を見つけ出すために 明日に生きる若者たちの机をわすれない
昭和47年(1972年)。
夕張東高校の定時制で、働きながら学ぶ高校生たちが、卒業式の答辞として詩を創作した。
『どこに行っても忘れないもの』という詩。
その詩に感銘を受けた山吹とおるさんが、その中の『机』という一つの詩にメロディを付けました。
当時の高校生達の未熟ながら明日への希望に満ちた思いを感じながら、どうぞ口ずさんでください。
オリジナルの詩『机』は、こちらのリンクから
次回は、映像編の公開の予定です。