索道ヨリ工場地帯ヲ望ム

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前回『撰炭場』をちょうど反対側の山の方からみた構図になる。

『撰炭場』の写真をよく見ると、後ろに写る建物から山に向かって伸びるワイヤーロープと、鉄塔が写っていることがわかる。

 

その周辺には道が通され、周囲の木は切り払われている。

その高台から撮影されたようだ。

 

昭和4年に、南大夕張~北部大夕張の鉄道が開通し、選炭場の使用が開始された。

 

大夕張炭山駅(昭和13年まで『通洞駅』とよばれ、一般乗降客を取扱わず石炭積出しと砿業所物資の積卸しのみ扱った)の位置には、駅舎が見え、礦業所事務所の建物もすでに建設されている。

  

住宅地との間は、緑の木々で仕切られ、山の中にぽっかりと空いた切り取られた空間に、炭砿の中心となる様々な施設が建ち始めているようだ。

  

石炭を積んだ石炭車やそれを牽引する蒸気機関車などもあり、荒々しい大地の中に躍動する息吹とその後の発展を感じさせる見ていて飽きない一枚である。

 

 

 

宛名面下には『索道ヨリ工場地帯ヲ望ム|三菱大夕張礦業所』との記載

 

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