大夕張の素朴な遊び |久々湊真一
団塊の世代(私の年齢のもの)は、昭和20年代末に小学生となりました。
戦後の混乱から一息ついた時期ですが、敗戦による貧しさの影がまだ残っていました。
子供達は手近なもので工夫をして、遊びに興じていました。そういう素朴な遊びを
思い出して書いてみます。
<けんぱ>
地面に直径30cm位の○1ヶと○2ヶを互い違いに10列ほど書く。
○の部分はケン(片足/ケンケンと呼んだ)、○○の部分はパ(両足)で進む。
ガラス片や石片の目印を手前から順番に○の中に投入れる。
これが入っている○は踏まないように進む。というルール。一番奥に大きな○があって、ケンケンで折り返し元の位置に戻ってくる。
うまく戻れたら、自分の目印を拾い、次の○に投げ入れる。
<陣取り>
地面の上にお互いの城を書き、その間に道・川・橋などを書きこむ。
五寸釘を地面に突き刺し直線で結び道の上であればセーフ、川や橋にかかればアウト。
敵の城に早く五寸釘を突き刺した方が勝ち。
刺し方が難しい。
五寸釘を人差し指と中指の間に挟み、上から振り下ろして地面に真っ直ぐ突き刺す。
振り上げたときは、釘の先が空の方を向いており、振り下ろした時は半回転して地面に垂直にならねば、うま
く刺さらない。
刺さらぬ時は、アウト。
<ゴム跳び>
ズボンのゴムをつなぎ合わせたものか。
二人でゴム端を持ち、水平に保つ。低い位置からだんだん高くしていく。
これを飛び越える遊び。
女の子は、挟み跳びといって、足を高く上げてゴムを足先に引っ掛けて股の間に持ってきて、反対の足を抜き取るという芸当がうまかった。
ために、男の子は、なかなか勝てなかった。
<じゃんけん>
ジャンケンをして、勝った方が前に進む。
グーはグリコ(3歩)、チョキはチヨコレエト(6歩)、パーはパイナツプウル(7歩)と言いながら、文字数だけ歩く。
学校からこれをやりながら帰ったが、意外と差がつかないものでした。
これらは見て憶え、まぜてもらい(←これ大夕張語?)遊んだ。
見るだけで簡単に把握できた単純な遊びなのに、文字で書き表すのは至難の技です(笑)。
(2001年7月15日 記)