カルピス、不二家ハイカップ、森永コーラス | 高橋正朝 #185

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 私が大夕張に住んでいた当時、飲んだことのある乳酸飲料は、標題に挙げたもののうち、カルピスだけだった。

 他の2つは、カルピスに似たものであろうと想像していたが、実際に飲んだのは、東京に出てからだった。

 

   

 カルピスを初めて飲んだのは、私が、鹿島東小学校の1年生の、春が過ぎるか夏に入るかという時期だった。

    

 父親の知人が、札幌から来たとき、手みやげとして持参したものだった。

    

 その人は、〘 トクダさん 〙といい、明石町番外地の我が家に、2年間ぐらい同居していた。

 背丈は普通だったから、当時のことだから、せいぜい 165 cmぐらいだったろうと思う。 細身の優しい人だった。 職業は、父親と同じ電工だった。

 

    

 大夕張の景気が絶好調の時期だったが、私が幼児だったこともあり、理由は不明だが、〘 トクダさん 〙はやがて札幌に転居した。

 その後、3回ぐらいは、我が家を訪問していた記憶がある。

 当時、札幌から大夕張にくるのは容易ではなかったろう。

 

   

 最初のときの手みやげは、赤いシロップだった。

 水で薄めて飲むヤツだ。 このときの私は、幼稚園にも入ってなかった。

     

 その後、〘 トクダさん 〙がきたときに持参したのがカルピスだった。

   

 このときが、私が生まれて初めて飲んだカルピスだった。 水で薄めて飲んだ赤いシロップより、格段に美味かった。

  

 私が大夕張時代に飲んだカルピスは、このときも含めて、せいぜい3〜4回ぐらいのものだった。 当時は高価なもので、日常生活で、簡単に買えるものではなかった。

    

 当時のカルピスの広告のキャッチフレーズは、〘 初恋の味 〙。

 イラストデザインは、ファッショナブルなハットをかぶった若い黒人女性が、微笑みながら、グラスに入ったカルピスをストローで飲んでいる絵だった。

   

 この広告イラストは、ネットで検索すると、今でも見ることが出来る。

   

 この広告イラストは、黒人差別につながる恐れがあるということで止めてしまったが、私は理解に苦しむなァ ••••••。 〘 ちびくろサンボ 〙も然りだ。 

   

 私が劇画家のアシスタントを辞めたあと、電工として働いたとき、東急東横線の代官山駅で降りて、カルピスの工場に行ったことがあった。

 1人で2〜3日の仕事を、間をおいて、3〜4回ぐらい行った。 

  

 工場内であれば、カルピスは誰でも飲み放題だった。

 しかし、いつでも飲み放題とは言っても、紙コップに2ハイ飲んだのは初日だけで、その後は、1パイも飲まない日もあった。

 

 その後、カルピスの研究所の新設工事で、恵比寿に1年近く通った。

 新設工事とはいっても、本工事ではなく、本工事をするための仮設電気工事だった。

   

 当時、旧ビルの屋上には、上記で言及した、若い黒人女性の広告塔が、恵比寿駅のホームから見えた。

 目立つ広告塔だった。

 しかし、その新設ビルの屋上では、黒人女性の広告塔はなくなった。 新設ビルと書いたが、五十数年も前の話だ。

   

 カルピスの経営母体も変わり、独自経営から一時味の素グループになり、今は、アサヒ飲料グループなのは、皆さんご存知のとおり。

   

 カルピスのデザインも変わってしまったが、しかし、今でも、私は、カルピスというと、若い黒人女性のイラストデザインが目に浮かぶ。

 私にとっては、気にいったデザインだった ••••••。 

  

 (2024年2月24日 記)


(筆者略歴)   

 昭和23年11月に明石町生まれ。鹿島東小学校から鹿島中学校に進み、夕張工業高校の1年の3学期に札幌に一家で転住。以後、仕事の関係で海外で長く生活。現在は、タイ、バンコクで暮らす。

メール宛先:taka-jp@outlook.com  (メール宛先変更になりました)

  


   

 

1件のコメント

  • カルピスの印象的なCMが流れていたのは、高校生くらいのことだ。
    すでに大夕張は出ていた。
     
    オズモンドブラザーズ(オズモンズ)のジミー坊やが『wao!カルピス!』とTVの中のCMで叫んでいたのは、1972年の頃だからちょうどその頃だ。
     
    今にいたるまであまりカルピスを飲んだことはない。
     
    機会としては、「『サテン』行こう」とよく誘い合った学生時代だったろうが、そこでもメニューからカルピスを選択したことは、あまりなかった・・。
    喫茶店のメニューで、コーラは良く飲んだが、後に、カルピスコーラなるものも登場したが、こちらは飲んだことはない。
     
    だから初恋の味どころか、恋の思い出にもない・・・・。
     
     

     

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