大夕張山歩記 山菜採り4月
2024-05-16
2024-06-01
77799
『鹿島のあゆみ』(昭和53年刊)鹿島小学校米澤作朗先生が書かれた文章から。
『大夕張山歩記』というタイトルで、1年間を月別に、大夕張での山菜採りと、釣りについて書かれている。
当時暮らした人たちの身近だった山菜採りや、釣りのことは、こどもだった自分にもその雰囲気が伝わってくる。
下の文中、えぞのりゅうきんかという花の名がでてくるが、漢字で『蝦夷立金花』と書き、北海道では谷地に自生し、フキの葉に似ていることから「ヤチブキ」とも呼ばれる。
その葉、茎は食用となり、お浸しにすると少し苦味があるものの美味であるとされる。
今回は山菜採りの4月から。
春3月の末、スキーシーズンもそろそろ終わりに近づく頃、日当たりの良い斜面から土が顔を出す。
半年もの間、深い雪の下でじっと耐えていた山菜の生へのいぶきだ。
この頃から山菜採りや釣りの話が仲間からささやきはじめる。
雪の多い時はシイタケが早い。
アメマスも大漁とか。
大夕張は山菜の宝庫で、4月から食卓をにぎわす。
山菜採り
4月
根わさび堀り
ふきのとうがでさかり、根わさびの葉が土から顔を出すころ掘り始める。
鼻にきくピリッとした味は食欲をそそる。
わさび漬けにする人もいる。
やちぶき
末になると湿地帯にはえる。
4cm~5cmくらいが、おいしい。苦み走った味である。
花が咲く頃は、茎だけをおしたしにする。
7月の始めまで採れる。
花は黄色で、えぞのりゅうきんかという。
沢にもある。
以下 続
(米沢作朗氏記 『鹿島のあゆみ』より)
米沢先生の名を目にするのは久しぶり。S37年卒業時、菊組の担任でした。
函館市出身で、当時の趣味はクラシック音楽の鑑賞。
特に交響曲が好きで、学生時代は音楽喫茶に入り浸っていたとのことでした。
私ら生徒も、何の時間にか、「モルダウ」や「四季(?)」等のレコードを聞かされた記憶があります。
「された」というのは、長時間すぎて途中で飽きてしまうせい?
しかし、私が今でもクラシックファンであるのはこれが原点。感謝です。
ちなみに、私の通知表に「おっちょこちょい。」と書いたのもこの先生。