1997年の街歩き 大夕張炭山駅 駅前
1997年の5月に大夕張を久しぶりに訪問した。
それまでにしばしば生れ故郷の大夕張を訪ねて歩いたことはあった。
しかし過疎が進むとはいえ、住民の方々も居て、親戚や知人もすでにない自分はどことなく懐かしさの反面、よそ者のような居心地の悪さと居心地の悪さと、心地よさがが同居したような、一言では言えない妙な気分をいつもともなった。
しかし、その時は違った。
具体的な立ち退きのスケジュールが示され,数年後には人も街もなくなることがはっきりしていたからだ。
そうであれば、堂々と町中をあまさず写真に撮っておけば、と思うところだけれど、なかなかそうはいかなかった。
思い出があっても建物がない・・・建物があっても思い出もない・・・
表現の難しさもである・・・。
だからあまり写真も残っていないが、当時撮影した写真を元に1997年の大夕張の街を歩いてみたい。
先に言ったように、自分の思い出に従って歩いたので、富士見町中心に場所は限られるので、写真に併せて地図を添付していきたいと思う。
富士見町あたりは、水没はしなかった。
道路がかつての住宅地のあたりを貫いているので、道路の柵を越えればいけるのだろうが、お薦めはしない。
(尚、この時撮った写真はこれまでも紹介してきている。重複もあるかもしれない。また、『1997年』のワードで検索をするか、タグのリンクをたどると当時の写真が出てくる。)
今回は、出発点として、旧大夕張炭山駅の駅舎周辺。
このあたりは、『海も好き』さんや、長谷川さんが、少年時代に撮影したという大夕張炭山駅を出発していく迫力ある写真が思い浮かぶ。
子どもの頃の左手の水没した沢での昆虫採集や笹の葉で作った船遊び。
大夕張炭山駅を出発する列車と、その側線を炭山駅から出てきた機関車が蒸気を立ち上げ行き来するにぎやかな音と迫力のある姿。
記憶から消えることはない。
次のリンクは、『海も好き』さんの『煙の記憶』からの一枚。大夕張炭山駅を出発する列車、当然時代は違うが、同じ場所で撮影したもの。