八百五十登頂記|内川准一

30110

平成14年(2002年)3月31日 八百五十に行ってきました

国道から山頂とぼた山


予定通り、今朝40年ぶりに八百五十の山頂に立つことができました。
2,3日前から好天の予報が出ていたけど、予定に無いほどの好天!
青い空に白く切り取ってはめ込んだように見える夕張から芦別に連なる山々が、神々しいほどで、かつて登ったどの山よりも美しく見えたことでした。都合が許せば、仲間と誘い合ってくるべきでした。

官行を流れるシューパロ川

大夕張の番犬くんも、この冬を無事に乗り越えてまだまだ元気で良かった。呼ぶと嬉しそうに寄ってくるようになったところが以前と違っているところで、パンや牛乳を半分やって、犬と一緒に朝食。
えらいやつです!なんたって3回目の冬を一人(匹)で乗り切った!

神社からスタート

山850へは神社の裏から稜線を忠実にトレースしました。
当時と同じコースをたどったのです。少しの誤算は、思った以上に雪が軟らかく、足が埋まったこと。中間点くらいまでは時間がかかかったこと。だけど、標高が上がるに従い雪が締まってきて、大夕張越しに見える芦別、夕張の神々しいほどの眺めとあいまってペースがどんどん上がる。

大夕張の街が見えた はず・・・


びっくりしたのは、一人で登ったらしい山スキーヤーの跡があったことで、この跡は、途中から合流してきて、危険な部分や雪崩を避けながら頂上に向かっていて、山を良く知っている人だと思えた。

 山頂直下


山頂直下はさすがに急で、スキーヤーも、つぼ足で登っている。
山頂には彼の食べ残しの明治製菓「フラン」が落ちていて可笑しい。
この人は、さて、いったいどんな人だったのだろう。
きっと大夕張人なのだろう。「フラン」さん!。これを見たら出てきませんか?

山の所要時間は、登り2時間30分。下りが1時間20分でした。
午後の下山になったため、途中からは、カンジキに履き替えたけれど、それでも雪にもぐって歩きづらかった。
ベストな時期は、半月くらい前だと思う。今年が異常なのかもしれないが。
山はいたるところ雪崩の跡が一杯あって、特に八百五十の山頂直下が一番ひどく、大夕張からも、白い山肌の一部が黒々むきしになっているのが望まれる。
デブリも多く、体重をかけるとミシを音が出る箇所もあったりして、たいしたことは無いのかもしれないが、少し怖い。

山頂に立ち夕張岳をのぞむ

山頂からの眺めは、もはや40年前と同じではないのでしょう。
それ以上に、自分の気落ちのありようが異なっているのでしょう。
大夕張に建物がほとんど無い。山の木々も道路も変わっている。
だけど、あいかわず他の町も家も見えない。

そして、野原になってしまった大夕張を見ても、人が植えた木が雪原に並んでいて、「見捨てられたような山奥」との感慨は今はもう感じることは無かった。ただ、ひたすら、美しい景色に驚きながら1時間以上を山頂で費やした。


ところで、850と思しき山~見ると西隣のピークの方が高そうに見えたので、そちらからはまた違うものが見えるかとも考えて、そちらにも登ってみたが、特に変わったものは見えなかった。


「山小屋が残っているかどうか」の件ですが、 見当たりませんでした。当時どこにあったのか知らないため、場所がわ かりませんが、見落としたとは思えず、残念ながらもう無いようです。 頂上直下から2段程度下ったあたり、標高730あたりの平らな土地に でも建っていたのでしょうか?

あと、850のピークですが、地図で見ると3つのピークがあります。 まとめて850なのですね。真ん中が一番高いのですが、このピークは 小学校付近からは蔭になって見えないようです。

3件のコメント

  • 成田さん、もしかして、あなたは、昔の室蘭、二科会熊谷教室の成田さんでは?

  • はい、仰るとおり「藻岩山きのこ観察会」A班の内川です。
    成田さんは、きのこの会ではお見受けしませんが、夕張絡みでなんとなく印象はありますよ。
    850ですが、眺めが良いので3回も行きました。ここにある初回以外は沢山の仲間と登りましたが、
    いつも素晴らしかったです。山頂直下の全層雪崩が危険ですが、それ以外はお勧めできる「春山」です。

  • 平成14年の登山ということで、18年前のことですが、冬山を2時間半かけて登る方は登山経験の豊富な方と思い内川准一さんをちょっと検索してみましたら、なんと私と関りがあったかもしれません。
    藻岩山きのこ観察会は設立時に代表の方にいろいろと協力をさせて頂いておりました。
    不思議な縁です。

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