大夕張つれづれ■中学の授業■|高橋正朝 #33

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 私は、今バンコクの8階建てのアパートの8階に住んでいます。

 12時から12時半まで、用事がないときはいつもベランダから外を眺め、 駐車場の車や、 電柱や街灯の影を眺めています。

 12時半になると昼食に出かけます。

 4月27日12:16、バンコクの垂直線上の真上に太陽がきます。

 そのときは、 物体の影はその物体の真下になります。

 毎日、影の長さを見ていますが、4月になると影の長さが日々変化するのを特に注意して観ています。別に観察記録を付けているわけではないけどまぁ、ヒマなので・・・・・・

 鹿島中学校3年、藤野真一先生は、我々のクラス I 組の担任でしたが、理科の担当でもありました。

 その理科の時間、「太陽が南中にきたとき、高度が最大となる」と藤野先生が太陽の運行を説明した後、すぐに生徒に質問。

「 さて南中とは? 」 

 私はすぐに頭を少し下げ、眼を机に落としました。知らないから、指名に当たらないように身をすくめたわけです。

 その時の私の座席は、縦列のほぼ真ん中で若干後方。

 数秒後、藤野先生の指名、「 ハイ内田君 」 その時の内田さんの席は、 私のすぐ後ろのその横。内田さんは、簡潔明瞭に即答、「 太陽が真南にきたとき 」。 私に当たらなくてほっとした。 と同時に、彼、勉強しているんだなぁ、と思った。

 沙漠地帯にいた時期、太陽や月や星を見たり、今のように影を見たりしたときには、いつもこの時の理科の授業の光景を思い出します。

 この3年生のクラスの授業では、 勉強しているんだなぁ、 と感心したケースが他にもありました。

 これもやはり理科の授業で、ニュートンの運動の3法則について、藤野先生が説明した折、平野清一さんが、 慣性の法則はガリレオではないか、 と質問したことでした。 

 そのときの私は、 「 ? 」 という認識で記憶に残った。

 5~6年後に読んだ本に、 慣性の法則の概念は、 ガリレオやデカルトも指摘していたことを読んだときは、平野さんの勉強の深化はすごかったんだ、と思ったものです。

 佐々木慶子さんが、国語の時間、 佐々木竜也先生に 指名されて朗読したとき、「 花弁 」を「 花びら 」と読んだ。

「 ハナビラ 」を漢字にしたとき、「 花弁 」となることは知らなかった。

 数学の授業の時は、田中敏子さんが、先生に指名されて、2次方程式の根の公式を述べていたのも印象深かった。

 それらを見て、少しは勉強に身を入れるようになったけど、その勉強した内容は今はあまり覚えてはいない。


高橋 正朝 ( たかはし まさとも )2014/04/25 _ 14:45:16

昭和23年11月に明石町生まれ。鹿島東小学校から鹿島中学校に進み、夕張工業高校の1年の3学期に札幌に一家で転住。


大夕張つれづれ

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