昭和36年 大夕張空撮全景 新聞記事

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昭和36年8月6日 北海道新聞空知版掲載

(※上の新聞記事をクリックしてあらわれる画像をもう一度クリックすると、拡大表示され、詳細をみることができます)


(掲載文章)

 空知を飛ぶ⑥ -大夕張市街-

台地にひしめく炭住群

◯ 夕張岳ふもとの水を集めヘビのようにくねって流れるシューパロ川。

 その浸食が形づくった台地にぎっしり立ち並ぶ三菱大夕張礦業所の炭住は三千戸をこえる。

 川水は毎日二千トン石炭を洗っているが、 ”この水が白くなったらヤマはおしまいだ” とここの人はいう。

 しかしシューパロは、日一日と澄んで青味をましている。二股ダムの完成によって石炭がせき止められ炭粉が沈でんするからで ”黒い川”への愛着はもう感傷でしかない。

 

◯ ことし完成し、公園化計画の進んでいる二股ダムは475平方キロメートル、桂沢ダムより少し狭いが、透明度ははるかに高く、赤い三弦橋が美しくはえ、夕張岳をバックにした見晴らしはすばらしい。

 

◯ 外への通路が鉄道一本しかなく、昨年は小児マヒの流行で ”陸の孤島” の名を広めた大夕張も、この秋には鹿島道路が開通、道々札幌夕張線がやがて舗装されると、札幌へは一時間半で出られるようになる。

 さらにまだ机上プランに過ぎないが、大夕張-芦別間 貫通道路が実現すれば・・・と ” 観光地大夕張 “ をめざす住民の夢はつきない。

= 夕張 =

 


 この新聞記事は、岩田直彦さんが、昭和37年3月、高校卒業と同時に故郷大夕張を離れる際、切り取り保管していたもの。

 

 時は流れて、今年4月、故郷大夕張に対する愛着が、執念の行動となって実を結び、大夕張の全景写真を60年ぶりに復活させました。

  

 

  その詳しい経緯は、2021年4月19日付で、岩田さんが大夕張掲示板の方に書いて下さっています。

 以下に,転載します。

 


(大夕張掲示板2021年4月29日掲載記事より)

掲載写真の入手経緯  【岩田直彦】

 

 掲載写真の入手経緯は古い掲載記事を入手する時の参考になると思い、長くなりますが下記に記載してみます。

  1. 記事は小生が切取り、S37年3月中旬に就職で大夕張を離れる時に高校の卒業アルバムに挟んで持参し保管していました。
  2. 最近、記事を見た時、約60年の保管で紙面が劣化して不鮮明になっているので写真だけでも鮮明なプリントを入手出来ないか調査をしてみようと思いました。
  3. 3/下旬 ”道新読者センター” にS37年頃の掲載記事&掲載日の検索方法をTEL問合せ。(記事切取り時、掲載日のメモ取をしてなかった)
  4. 1988年7月以前の新聞は ”北海道新聞” 内では保管されておらず、国立国会図書館で所蔵しておりTEL問合せ&ネットにより利用方法調査可と回答有。
  5. 国立国会図書館のHPで「WEBサービス一覧→所蔵資料→専門室案内→新聞資料室→リサーチナビ 新聞を探す→日刊紙県別一覧→1. 北海道・東北地方の日刊紙県別一覧→北海道新聞:昭和17年11月~現在 (請求記号:YB-19) と検索し、年月毎の所蔵場所・所蔵No.までは検索出来たが、掲載日は特定出来ない。所蔵品は35mmマイクロフイルムロールで保管されている。
  6. 3/23日 国立国会図書館の「インターネット限定登録利用者」に登録し、検索要領・複写可否等、TEL問合せ。
  7. 複写は可であるが、記事の年月日掲載日の確定が必須条件。(国会図書館ではマイクロフイルム内の検索は業務外)掲載日の確定には地方の公立図書館で国会図書館の検索システムが利用出来るとアドバイスを受け「日立市立図書館」で調査して戴いたが、マイクロフイルムの中のデーターベースが作られていないようで確定不可であった。
  8. 直接国会図書館に入館し、閲覧フイルムリーダで検索・複写も可能ですが、コロナ過の上京は気が進まず、道新への調査依頼可否を再検討した。結果、掲題記事の裏面記事は道新主催のイベント記事であり、その資料が保存されていて調査してもらえないかと考えました。
  9. 4/6(火)イベント担当部署の”道新事業センター”にTELし、目的を説明し、メルアドを教示戴けたので掲載記事等を添付し、調査依頼をお願いしたところ、受けて戴けました。
  10. 道新とメールをやり取りした結果、掲載日確定・写真原版有・写真プリント入手可と目的が達成出来ました。添付の写真は”道新写真サービス”より4/15(木)受け取りました。

参考までに、掲載日判明の手がかりとなった裏面のイベント記事を下に掲載しておきます。

 

 その岩田さんにより60年ぶりに発掘され、蘇った昭和36年の大夕張市街の全景写真『台地にひしめく炭住群』は次のリンクから見ることができます。

 

 

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