緑の中の大夕張駅 | 野口美代子
2021-09-02
10082
懐かしの写真の中に、大夕張駅を見て本当に帰って来たと思いました。
停車場(昔私が子供の頃、年寄達は駅のことをこうとも呼んでいた気がします)は人を見送って、見送られ、又会っての繰り返しの場でした。
大夕張駅は、ただただ別れの駅になってしまいました。
札幌へのバスが通るようになって、バス停が道路を挟んで、駅の向い側にありました。
その横にはアカシアの木立が有ったように記憶しています。
夏には、涼やかな白い花を添えていました。
大夕張駅を見るのは28年振りです。
小さな駅に 降り立つと 迎えてくれたパパとママ ・・・・
いえ とうちゃんとかあちゃん
これは、「思いでのグリーングラス」の一節でした。
このバアーチャルふるさとで、あちこちで再会の喜が有って嬉しいですね。
大夕張は山菜が豊富でした。
ざっと思い出したもので
うど、たらの芽、せり、みつば、ぼりぼり(キノコ)、たけのこ(笹だけ)、ぜんまい、ワラビ、ふき、しいたけ、やまぶどう、赤しそ、はっか、こくわ、蛇苺、野苺、
その辺に生えていたものもあるし、ちょっと山奥へ行くと生えてたものもありました。
夏は、七輪ですみを興し、魚や御飯を炊いていました。
あの頃もうプロパンガスは有ったけど、我が家は入れてなかったです。
炭火焼きの魚に、新鮮な山菜。
物置にはアンモナイトの化石(川に行って拾ってきたものでした)がごろごろしていて、水も空気も綺麗
でした。
今の私の暮らしから思うと、なんと贅沢な暮らしだったんだろうと思います。
アンモナイトの化石せめて1つでも手元に置いて置けなかったことが残念です。どこへ行ってしまったんでしょう。
大夕張の川へ行けば今でもきっとあるでしょう。
(2002年3月8日 記)