メタノール工場とポンプ場

19001

 メタノール工場には、同級生の菊池くん(トシボーと呼んでいた)のお父さんが勤めていた。

 近所に住んでいたこともあり、家族ぐるみで仲よくさせてもらっていた。よく父や母と、ご夫婦の故郷である四国の話をしていた。トシボーとは、中学校を卒業以来会っていないが、年賀状のやり取りは今も続いている。

 遠足や遊びで大夕張炭山から先、シューパロ川の上流に向かって官行の礦業所、営林署を過ぎたあたりで、高くなった崖の上の道路からふり向くと、この景色が広がっていた。

 川の少し手前に、取水堰とポンプ場がみえる。シューパロ川もここまでは、川の水も綺麗だった。ここから先は、炭坑町特有の選炭後の黒い川水が流れる。

 向こうに、メタノール工場の裏手。

 

 工場を正面から写した写真を見ると、銀色のパイプが網のように走り、印象が違うものになっている。見る位置によってずいぶん変わるものだと思う。

白黒写真に着色した画像
メタノール工場と、取水堰・ポンプ場。川の水を神社の浄水場まで上げていたという。

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